この記事では、アニメ・漫画沼20年のたかねぎがヴァイオレット・エヴァーガーデン:名言・名場面・名シーンまとめ│ファンが徹底解説!のご紹介をしています。
ヴァイオレット・エヴァーガーデンの世界へ、ようこそ。心を打つ名言、目じりが熱くなる名場面、息をのむ名シーン。ファンならではの視点で解説します。さあ、一緒にこの物語の奥深さを探りましょう。
ヴァイオレット・エヴァーガーデン:名言・名セリフ、心に響いた名言をご紹介
ヴァイオレット
知りたいのです!「愛してる」を・・・知りたいのです。(ヴァイオレット)
出典:第1話よりー
物語が本格的に始まるきっかけになっているセリフ、そして物語の根幹をなしていく言葉です。
「武器」「心を持たないただの道具」として訓練され、戦禍を生きてきた孤児、ヴァイオレット。戦争終結に向けた最後の作戦で両腕を失い、そして幼い時から面倒を見てくれていた、自分にとって何よりも大切な存在の上官、ギルベルト少佐と、離れ離れになってしまいました。
終戦後、ヴァイオレットは、ギルベルトに代わって迎えに来たと言う、CH郵便社の社長、ホッジンズのもとへ身を寄せることになりました。戸惑いながらも自分に出来ることを黙々とこなしていくヴァイオレット。
そんな彼女の耳に突然、「愛してる」という言葉が入ってきました。それはCH郵便社の売りである「自動手記人形」通称「ドール」の仕事を見ているときでした。
そしてその言葉は、ギルベルト少佐がヴァイオレットへ最後に贈った言葉でもありました。「愛してる」が何なのか理解出来ないでいたヴァイオレットは「自動手記人形」になって「愛してる」を理解したい、とホッジンズに願い出ます。
ヴァイオレットが誰かの命令ではなく、自分の意思で動き始めた瞬間の言葉でした。
ヴァイオレット・エヴァーガーデン:名言・名セリフ、生きる意味を感じる名言をご紹介
カトレア
届くのよ、あなたの書いた手紙が。(カトレア)
出典:第10話よりー
ファンの間で「神回」と呼ばれている第10回でのセリフです。
重い病を患った戦争未亡人からの依頼をやり遂げ、CH郵便社に帰ってきたヴァイオレットは、手紙の内容を依頼人の娘に悟られないよう、出張先の屋敷ではずっと我慢していたがとうとう堪えきれず、堰を切ったように涙を流します。そのヴァイオレットを慰める為、先輩ドールのカトレアが言った、この回の「まとめ」のセリフです。
未亡人クラーラの依頼は、愛する娘アンに宛てた手紙の代筆でした。自分の余命が長くないことを悟ったクラーラは、一人ぼっちになってしまう娘宛てに、年に一度、アンの誕生日に「想い」を込めた手紙を届けることにしたのです。
それを知らないアンは、母と過ごせる時間が残り少ないことを既に悟っていて、それをヴァイオレットに取られたと勘違いし、母にわがままを言って困らせ、泣かせてしまいました。
「人には、届けたい思いがあるのです。」と、アンを諭すヴァイオレット。
クラーラの死後、娘への手紙は、50年にわたり、届けられることになりました。
「生きる」とは、次の世代へ「想い」を届け、繋いでいくこと。
そう感じた、まさに「神回」でした。
ヴァイオレット・エヴァーガーデン:名言・名セリフ、大切な人へ伝えたい名言をご紹介
ルクリア
生きててくれるだけで嬉しいの。(ルクリア)
出典:第3話よりー
自動手記人形の養成学校に通うことになったヴァイオレット。タイピングの速さや正確さ、学科の成績も優秀でしたが、課題で彼女が代筆した手紙が「手紙」とは呼べるものではない、と先生に酷評され、つまずいてしまいます。
それを見かねたクラスメイトのルクリアが、手紙を書けるように手伝うと言ってくれましたが、彼女もまた、伝えられない気持ちを抱えていたのでした。
ルクリアの兄スペンサーは元軍人。両親を敵国の攻撃から守れなかったのは自分のせいだと思い込んで悔み続けており、帰還後はすっかり変わり果てていました。
ルクリアは、両親が死んでしまったのは悲しいけれど、死んだのは兄のせいではないし、兄が戦場から無事に帰って来てくれた、それだけでも嬉しいのに、それを兄に伝えられなくて悩んでいたのです。
ルクリアの気持ちを知ったヴァイオレットは、任務でも課題でもない、短いけれど心のこもった「手紙」を代筆し、スペンサーに渡しました。
この手紙はルクリアの計らいで養成学校の先生に報告され、ヴァイオレットは養成学校を無事に卒業。優秀なドールの証であるブローチを授与され、、ドールにとって一番大切なことを知ったヴァイオレットは、自動手記人形として歩み始めたのでした。
大切な人に「生きててくれるだけで嬉しい」そう伝えたいと思えた回でした。
ヴァイオレット・エヴァーガーデン:名言・名セリフ、心が温まる名言をご紹介
ヴァイオレット
恋が、実りました。(ヴァイオレット)
出典:第5話よりー
今回のヴァイオレットの任務は、隣国へ嫁ぐ王女の「公開恋文」。王国の伝統的な儀式であり、戦時中に敵対していた両国を和平へと導く「婚姻外交」でもありました。
14歳の王女は、自国を離れることも、異国へ嫁ぐことも、何より生まれる前からそばにいてくれた侍女のアルベルタと離れることも、不安でたまりませんでした。
ヴァイオレットは古今東西の書物から得た恋愛の知識を活用して美麗な恋文を書き上げ、隣国もまた同様に美辞麗句で飾られた返事を送ってきます。その恋文に両国の国民が沸き立ちますが、王女は「王子の心が見えない」と泣き出します。
実は隣国の王子ダミアンは、4年前、飾らずありのままの言葉で慰めてくれた、王女の初恋の人だったのです。
そこでヴァイオレットは立ち上がり「あなた(王女)の涙を止めて差し上げたい」と宣言し、行動に出ます。
王子の本心を探るため、隣国に雇われているドールと話しをつけ、王女と王子、本人たちに直筆で恋文を書かせることにしたヴァイオレット。結果、王女が王子を口説き落とし、王子からのプロポーズを引き出すことに成功したのでした。
手紙の力で、恋を実らせたヴァイオレットでした。
ヴァイオレット・エヴァーガーデン:名言・名セリフ、仕事の矜持を感じる名言をご紹介
ヴァイオレット
お待たせしました、旦那様。(ヴァイオレット)
出典:第11話よりー
この回での、依頼人への最初の挨拶の言葉です。自動手記人形には、依頼人と初めて顔を合わせる時の「決まり文句」があるのですが、この回は少し違いました。
依頼人は、内戦真っ只中の戦地にいる一人の兵士でした。CH郵便社に届いた戦場からの代筆依頼に、社長のホッジンズは「こんな危険な所にドールは行かせられない。」と、その依頼を保留にしていました。
しかし、話を立ち聞きしていたヴァイオレットが、勝手にその手紙を持ち出し、依頼人の元へ向かったのでした。「お客様がお望みなら、どこでも駆けつけます。」という、ドールの信念のもとに。
依頼人の待つ前線基地へ続く山道は、全て遮断されていました。それでも行かなければならないヴァイオレットは、地元の郵便社に、飛行機で近くまで飛んでいって自分を落としてほしいと頼みます。
戦闘のさなかへ落下傘で降り立ったヴァイオレット。そこでようやく、負傷した依頼人に対面します。
依頼人の兵士はもう手遅れでした。タイプライターを持ってこられなかったヴァイオレットは、手紙の内容を自分の指に覚えさせ、そして依頼人を看取ったのでした。
戦闘の訓練を受けた彼女だからこそ出来た依頼とはいえ、自動手記人形という仕事に真摯に向き合い、誇りを持って臨んでいるヴァイオレットの姿勢に心打たれた回でした。
ヴァイオレット・エヴァーガーデン:名言・名セリフ、クラウディア・ホッジンズからご紹介
クラウディア・ホッジンズ
してきたことは消せない・・・、
でも、でも!君が自動手記人形としてやってきたことも、消えないんだよ、
ヴァイオレット・エヴァーガーデン!
出典:第9話よりー
「私は自動手記人形でいていいのでしょうか?生きていていいのでしょうか?」
そうヴァイオレットに問われ、それに答えたホッジンズのセリフです。
ギルベルト少佐が「未帰還兵」として軍の書類上で処理され墓が建てられていることを、ホッジンズはずっと言えずにいました。しかし、それを知らない彼女の身元引受人の夫人から、ヴァイオレットは少佐の事を聞かされます。
ホッジンズに「生きてると、おっしゃいましたよね!」と詰め寄るヴァイオレット、彼女に謝り「受け入れなければならない」と諭すホッジンズ。少佐が無事だと信じていたヴァイオレットは事実を受け入れられず、会社を飛び出し少佐の姿を求め彷徨います。
雨の中、決戦の地だったインテンスに立ち尽くしている所をホッジンズは迎えに行きますが、ヴァイオレットはCH郵便社の自室に引きこもってしまいます。
そこへ先輩ドールたちからの「待ってる」という「想い」をつづった手紙が届きます。届けてくれた配達人の「届かなくてもいい手紙なんて、無いんだ。」という言葉をきっかけに、前を向こうと決めます。
その「想い」の詰まった言葉を受け取り、ヴァイオレットが自らの力で過去を乗り越えていけるよう、ホッジンズの「想い」を込めた、精いっぱいのエールでした。
そしてヴァイオレットは、再び歩き始めたのでした。
ヴァイオレット・エヴァーガーデン:名言・名セリフ、ヴァイオレットからご紹介
ヴァイオレット
誰にも、どうにもならないことなのです。
私の腕が、あなたの腕のように、柔らかい肌にはならないのと同じように、
どうしようもないことなのです。
出典:第10話よりー
全体的にセリフが少ない物語ですが、主人公だけあって比較的多くの言葉を残しているヴァイオレット。その中から、他のセリフとは少し違う印象を受けたこのセリフを紹介します。
幼いころから「戦いの道具」として扱われ、心を育む機会が与えられなかった彼女が、人の内面にある「伝えたい本当の心」をすくい上げて手紙にする「自動手記人形」という仕事に就き、多くの依頼をこなしていくうち、ヴァイオレットは人の「気持ち」が理解できるようになっていきました。
そんなヴァイオレットの今回の依頼は「残していく未来の娘に宛て、毎年1通ずつ届ける50年分の手紙を書く」というもの。
重病を患い、残された少ない時間を、最愛の娘の「未来」の為に使おうと決めた母、大好きなお母さんに「今」そばにいてほしい、と願う娘。狭間で戸惑いながら仕事を進めるヴァイオレット。
もどかしい状況に堪えきれずにわがままを言ってお母さんを泣かせてしまい、癇癪をおこした幼ない子を諭す為、理解してもらえるように自分のことになぞらえて話したときのセリフです。
軍隊にいるかのような言葉使いでしか話せず、無表情で「まるで人形と喋っているよう」とまで言われていたヴァイオレットの、豊かな表現が出来るようになった「成長」が垣間見えた瞬間でした。
ヴァイオレット・エヴァーガーデン:名言・名セリフ、ギルベルト・ブーゲンビリアからご紹介
ギルベルト・ブーゲンビリア
ヴァイオレット・・・、ヴァイオレットだ。
成長すれば、君はきっとその名前にふさわしい女性になる。
君は道具ではなく、その名が似合う人になるんだ。
出典:第4話よりー
「戦いの道具」だった少女に名前をつけたのは、ギルベルト少佐でした。その時のセリフです。
麻袋に詰められた「戦いの道具」を渡されたギルベルト。中身は道具ではなく、汚れた金髪碧眼の少女、後のヴァイオレットでした。
言葉をまともに話せず、字の読み書きも出来ず心を閉ざす、名前を持たない彼女にギルベルトは、まず始めに「ヴァイオレット」という名前を与えました。そして言葉を教え、字の読み書きを教えます。
次第に心を開いていき、気持ちを表していく少女ヴァイオレットのことを、ギルベルトは、道具ではなく人間として扱います。本当は戦場に連れて行きたくない、でも連れて行かなければ戦況は良くならない、自分の部隊がここまで生き残れたのは、ヴァイオレットの活躍があったからでした。
葛藤を抱えたまま臨んだ決戦、ギルベルトは重傷を負い、ヴァイオレットと離れ離れになり「未帰還兵」となってしまいます。
何よりも大切な存在だった人を失い、ひとり残されたヴァイオレットは、ギルベルトから授かった素敵な名前と「言葉」を道しるべに、歩んでいくことになります。
ヴァイオレット・エヴァーガーデン:名言・名セリフ、エリカからご紹介
エリカ・ブラウン
向いてないわ。第一、あなた、どうしてこの仕事がいいのよ。
出典:第2話よりー
ヴァイオレットが働くCH郵便社の先輩自動手記人形、エリカ・ブラウン。
まるで「機械仕掛けの人形」のように無表情でいるヴァイオレットのことを、エリカ達は受け入れがたい様子でした。
仕事を覚えてもらう為に自分の横に座らせると、お客様に事務的な話し方で冷たく接したり、「気に入らんから金は払わん」と言う客に「それは違反行為です」と言って突っぱねたりして、ヴァイオレットは郵便社のみんなを困らせますが、当の本人はどこ吹く風。
ひょんなことから初めての代筆を請け負いますが、それも大失敗をして、お客から大クレームを受けてしまいます。
「人の心は裏腹なもの」と大先輩のカトレアに諭され、落ち込み、雨の中を濡れたまま歩くヴァイオレット。郵便社の前で彼女を迎えるように佇んでいたエリカに、ヴァイオレットが問います。「私は、自動手記人形に不適格でしょうか?」
その問いに、「それは私も・・・」と小さく答えたあと、それを訂正するかのように言ったセリフです。
エリカは自動手記人形という仕事に、自信を持てないでいました。しかし、そんな自分とは違って、ヴァイオレットが「愛してるを知る為に自動手記人形になることを選んだことを知って、エリカも「ステキな手紙を書く」を目指すようになるのでした。
ヴァイオレット・エヴァーガーデン:名言・名セリフ、ローダンセからご紹介
ローダンセ
よきドールとは、人が話している言葉の中から、伝えたい本当の心をすくい上げるもの。
出典:第3話よりー
まるで報告書のような文面で「手紙」とは呼べないものを書いたヴァイオレットに、自動手記人形養成学校の講師、ローダンセが言った言葉です。
ただのドールではなく、優秀なドールを育成することをモットーにしているこの学校は「すっごく厳しい」と評判でした。そんな厳しいと言われている学校で、ヴァイオレットの成績は優秀でした。
タイピングは正確、文法も語彙も理解していて、満点でしたが。ただひとつだけ、合格出来ませんでした。それは、人が伝えたい本当の心をすくい上げた手紙を書くことが出来なかったのです。
優秀なドールの証と言われている、学校を卒業した証のブローチを、貰えなかったヴァイオレット。しかし、同級生のルクリアからの助けを得て、ようやく初めて「心をすくい上げた手紙」を書くことに成功し、ローダンセから優秀なドールの証のブローチを授かることが出来ました。
「あなたは今、その一歩を踏み出したのです。あなたが、よきドールになりますように。」という言葉と共に。
「よきドールとは、伝えたい本当の心をすくい上げるもの。」
このローダンセからの言葉は、ヴァイオレットが自動手記人形という仕事をしていく上での「道しるべ」となっていくのです。
ヴァイオレット・エヴァーガーデン:名言・名セリフ、ルクリアからご紹介
ルクリア・モールバラ
心を伝えるって、難しいね。
出典:第3話よりー
ルクリア・モールバラも、心を伝えられずに悩んでいる一人でした。
自動手記人形養成学校に通うルクリアは、お人形のような容姿とはかけ離れた、まるで軍人さんのような立ち居振る舞いの、同級生の少女と出会いました。
その「軍人さんのような少女」はとても成績優秀でした。ひとつの課題を除いて。隣の席だったルクリアは、その課題のパートナーとなり、少女の手紙を代筆し、自分の手紙を代筆してもらいますが、それらの手紙はまるで報告書のようで、「とても手紙と呼べるものではない」と先生に酷評されてしまいます。
少女と並ぶほどの優秀な成績を修めたルクリアは、無事に学校を卒業し、一流のドールの証明と言われている、卒業の証のブローチを授かりました。しかしパートナーだった少女は、ブローチを貰えず、学校の日程を終えたのでした。
ルクリアは、課題をクリアする為に居残りしようと少女に提案します。そして手紙を書き始めようとしますが、「何を伝えたら良いのか分からない」と、ルクリアを困らせます。少女が、心が伝えられなくて悩んでいると知り、自分と同じだと気付きます。
ルクリアの両親は、戦争の犠牲になり亡くなっていました。兵隊だった兄は無事に帰ってきましたが、両親が死んだのは自分のせいだと思い込んでおり、酒浸りの日々を過ごしていました。
ルクリアは、大好きな兄が無事に帰ってきてくれて「生きててくれるだけで嬉しい」と思っているのですが、その気持ちを兄に伝えられず、悩んでいたのでした。
ヴァイオレット・エヴァーガーデン:名言・名セリフ、オスカーからご紹介
オスカー・ウェブスター
死なないでほしかったなぁ、生きて、大きく育ってほしかったなぁ。
出典:第7話よりー
人気戯曲家のオスカー・ウェブスターは、新作である子供向けの物語を完成させるため、代筆屋を呼びました。
やってきた代筆屋は金髪の少女。病に侵され天国にいってしまった自分の娘と、同じ髪色をしていました。
代筆屋に酒を取り上げられて、ようやく重い腰を上げたオスカー。代筆屋からの高評価も得て、物語は完成に近づきます。しかし締めくくりをどうするか悩み、行き詰ってしまいました。
湖畔に立ちエンディングを考えるオスカー。すると代筆屋の少女が日傘を持って屋敷から出てきました。その日傘は、亡くなった娘の形見でした。
日傘と水鳥が好きだった娘。ある日娘が、水鳥が湖の水面を渡るのを見ていて「私もこの湖を渡ってみたい。あの落ち葉の上なら、歩けるかなぁ。」と言い「傘に風を受ければ、渡れるかも」と提案していたのを、オスカーは思い出します。それを物語のエンディングに使おうとしますが、どうしてもイメージが掴めません。
代筆屋に「水の上を歩いてみてくれ」と冗談で頼むオスカー。真に受けた代筆屋は、娘が「いつかきっと」叶えたいと言っていた事を、現実にしてみせてくれました。オスカーはその姿に娘の面影を重ね、「死なないでほしかった」とつぶやきます。そして物語を完成させ、娘の事を思い出しては酒におぼれるのを止めたのでした。
ヴァイオレット・エヴァーガーデン:名言・名セリフ、カトレア・ボードレールからご紹介
カトレア・ボードレール
言葉には裏と表があるの。口に出したことが全てじゃないのよ。
人の弱いところね、相手を試すことで自分の存在を確認するの。裏腹よね。
出典:第2話よりー
CH郵便社で一番人気の自動手記人形、カトレア・ボードレール。彼女のもとに、自動手記人形(通称ドール)になりたいという少女が入社してきました。
その少女はドールの仕事をあまり理解していませんでしたが、どうしてもドールになりたい理由があるようでした。義手であることにも少し驚きましたが、タイプライターを教えると昼食も取らずに練習し、おおかたマスターするほどのやる気はありました。
ですが、少女はどうやら「人の気持ちをくみ取る」ことが、出来ないようでした。
ある日、カトレアを指名で代筆を依頼にきた女性。あいにくカトレアは出張中。「交際を申し込まれたのでその返事を書いてほしい」というその依頼を、居合わせた新人の少女が受けてしまいました。
後日その依頼人が怒って郵便社に乗り込んできました。恋文の送り先が、怒って手紙を突っ返してきたというのです。
「たいした男じゃないし、軽い女と思われて相手に舐められたくない。」という依頼人の言葉を、新人の少女はそのまま手紙に仕立てたのでした。「本当は彼とお付き合いしたかった、追いかけてきてほしいのが女心ってもんでしょ?」と依頼人は本音をもらし泣き出してしまいました。
「伝えたい本当の心」をすくい上げるのが、ドールという仕事の難しいところだと、カトレアは新人に優しく教えたのでした。
ヴァイオレット・エヴァーガーデン:名言・名セリフ、アイリス・カナリーからご紹介
アイリス・カナリー
これが、未来のライデン一(いち)の人気ドールから、
大好きなお父さんとお母さんに送る、記念すべき第1通目の手紙です。
出典:第4話よりー
働く女性に憧れている、CH郵便社の新人ドール(自動手記人形)、アイリス・カナリーは、仕事で名を上げようと、毎日頑張っていました。
そんなアイリスへの初めての指名は、故郷の母親が、娘を呼び戻す為の、偽名を使った嘘の依頼でした。
そうとは知らず、後輩ドールをお供に、錦を飾るつもりで帰郷したアイリス。「人気者で大活躍中」と嘘をつきますが、母親に見抜かれ、「どっちも噓をついてる」と、アイリスは母親と言い争いになります。
そんな中で開かれた、母親主催の、結婚相手探しを兼ねた、アイリスの誕生日パーティー。しぶしぶ参加したアイリスですが、昔の失恋相手と再会してしまい、アイリスはとうとう泣き出し、部屋に閉じこもってしまいます。
アイリスが「どうにも理解出来ない」でいたお供の後輩ドールの、人の気持ちを理解しようと愚直に仕事に取り組む姿と、「手紙だと、素直に言えない心の内も、伝えられるのです。」という言葉に、意固地になった心をほどくアイリス。
失恋相手を含む、パーティーに出席してくれた人たちへのお詫びの手紙と、自分の決意表明ともとれる一文を添えた両親への手紙を、後輩ドールに代筆してもらうのでした。
ヴァイオレット・エヴァーガーデン:名言・名セリフ、エイミー・バートレットからご紹介
エイミー・バートレット
彼女はどこへでも行ける。僕と違って。
出典:外伝よりー
牢獄のような全寮制の女学園で、自分の将来を悲観する毎日を送る大貴族の娘、イザベラ・ヨークのもとに、遠く離れた南端の国から、代筆屋の少女がやってきました。
イザベラの父親からの依頼で、3か月後に控えている社交界デビューを成功させる為に家庭教師をしに来たと、その代筆屋は言いました。
はじめのうちは嫌い、拒絶していたイザベラでしたが、自分の本当の気持ちをくみ取り、さりげない、まるで騎士のような代筆屋の擁護を受けるうちに、心を許していきます。
無事に社交界デビューを成功させたイザベラ。友達になった代筆屋と共に過ごせる最後の夜、イザベラは、離れ離れになった妹への手紙の代筆を依頼します。
スラム街で貧しい暮らしをしていた過去を持つイザベラ、本名は、エイミー・バートレット。情熱も希望もない自分の人生に疲れていたエイミーのところへ、「名前も過去も全て捨てて一緒に来い。
そうすれば、その娘のあとの面倒もみてやろう」と、突如現れた父親であるヨーク家の当主に言われます、エイミーは、妹のように可愛がり一緒にくらしていた孤児、テイラーの幸せを願い、離れ離れになることを選んだのでした。
大貴族の娘としての暮らしは、裕福だけど窮屈でした。そんな時に出会った代筆屋の少女。歳も近く、似たような過去を持ちながら、自分とは違い「どこでも駆けつける」代筆屋を、エイミーはうらやましく思うのでした。
ヴァイオレット・エヴァーガーデン:名言・名セリフ、ベネディクト・ブルーからご紹介
ベネディクト・ブルー
俺たちが運ぶのは、”幸せ”、なんだろ?
出典:外伝よりー
ベネディクト・ブルーは、毎日同じことの繰り返しの「つまんねえ仕事」に、嫌気が差していました。
ある日、一人の少女がCH郵便社にやってきました。名前は、テイラー・バートレット。「郵便配達人になりたい」と言うテイラーを、ベネディクトが見習いとして面倒を見ることになってしまいました。
颯爽と町中を配達していくベネディクトを、テイラーは「地図をみないで配達をするなんてスゴイ!」と称えますが、「そんなの配達人として普通」と、ベネディクトは流します。今度はベネディクトが「なんで配達人”なんか”になりたいんだ?」とテイラーに尋ねます。
「”なんか”じゃないよ。郵便配達人が運ぶのは、”幸せ”だから!」というテイラーの答えに、ベネディクトは面くらいます。
数日たったある日、テイラーは、消息不明の姉へ手紙を届けたいとベネディクトに頼み込みます。姉妹の境遇を知ったベネディクトは「届かなくていい手紙なんて、ねえからな」と、行方を追い、数日かけて居場所を見つけます。
姉のもとへ配達に向かうベネディクトとテイラー。でもテイラーは、事情があって姿を消していた姉を気遣い、顔を合わせませんでした。
帰り道、「一人前になったら、今度はちゃんと自分で届けるんだ!」と、決意するテイラーに「幸せを運ぶ仕事なんだよな?」と返すベネディクト。彼は自分でも知らないうちに、自分の仕事を「つまんねえ仕事」と捉えることを、止めていたのでした。
ヴァイオレット・エヴァーガーデン(劇場版):名言・名セリフ、ヴァイオレットからご紹介
ヴァイオレット
強く願っても叶わない想いは、どうすれば良いのでしょうか?
祭りで賑わう街を同僚たちと歩くヴァイオレット。そこで元同僚のエリカと再会します、小説家志望だったエリカは、戯曲家の助手になっていました。「強く願うと、想いは叶うものだな」と、ホッジンズがつぶやきます。その言葉にヴァイオレットが返した言葉です。
港町のライデン市で、海への感謝を捧げる「海への感謝祭」。今年の「海への賛歌」は、ヴァイオレット・エヴァーガーデンが書き上げたものでした。
今や大陸中で一番人気の「自動手記人形」となったヴァイオレット。予約は3か月先まで埋まっているほどでした。そんな彼女を、賛歌の起草者に推薦したライデン市長が絶賛し、先の大戦でも活躍してライデンを救ってくれたと評価しますが、当の本人は喜ぶどころか「ただ代筆しているだけだし、戦争では多くの命を奪ったので、自分自身は賞賛に値しない人間だ」と応えるだけでした。
通りの出店にアクセサリー店を見つけたヴァイオレットは、昔見た情景を重ね、今日もギルベルト少佐のことを思い出してしまいます。
大戦が終わり数年が経って、人々の生活は新しい技術のおかげですっかり変わり、前を向いて進んでいこうとしてました。そんな中でもヴァイオレットは、少佐を忘れることが難しく、未だに「どこかで生きている」ことを、強く願っていたのでした
ヴァイオレット・エヴァーガーデン(劇場版):名言・名セリフ、ギルベルトからご紹介
ギルベルト
死んだんだ。ギルベルト・ブーゲンビリアは死んだんだ。
かけがえのない大切な存在だったギルベルト少佐は、生きていました。
ふとしたきっかけでギルベルトが生きているとの情報を掴んだホッジンズ。喜びと不安を抱えたヴァイオレットと共に、遠く離れた孤島に向かいます。
少佐がいるとおぼしき小さな学校に辿り着いた二人。すぐにでも会いに行こうとするヴァイオレットを制し、ホッジンズが先に確かめに入ります。
暗い部屋の中で立っていたのは、間違いなく、ギルベルト・ブーゲンビリアでした。ヴァイオレットと別れた決戦のあと、修道院の病院で目を覚ましたギルベルトは、故郷に帰らずあちこちを転々とし、1年前にこの孤島へ来たというのです。ヴァイオレットが生きていることを、知っていながらも会いに来なかったギルベルトを叱るホッジンズ。
「私が彼女を不幸にした。もう二度と会うことは出来ない。数年経ってみんな私の死を受け入れてるはずだ。違う人生を生きさせてくれ。」と、ギルベルトはヴァイオレットに会うことを拒否します。
戦いの道具なんかにしたくない、でも武器として使うしかなかった、そしてその結果、ヴァイオレットを不幸にしたのだと、ギルベルトはずっと、自責の念に苛まれていたのでした。
ヴァイオレット・エヴァーガーデン:名言・5分で紹介する動画をご紹介
5分で分かるアニメ『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』第1回
5分で分かるアニメ『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』第2回
5分で分かるアニメ『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』第3回
京都アニメーションが公式で運営しているYOUTUBEチャンネル「京アニチャンネル」の動画です。公式が作っただけあってとても良く出来ているダイジェスト動画です。
セリフが少なく、演技と、美しく描かれた情景で進んでいくストーリーで、見ている人の心に優しく刺さるアニメ、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」。他のアニメとは異なり、それだけで一人歩きしてしまう程の魅力を持った、いわゆる「名言」は、残念ながら見受けられません。
しかしそれを補って有り余るほどの「心」が、劇中で綴られている言葉の全てに込められており、各キャラクターの魅力が十二分に引き出されています。
ただし、劇中で何度も使われている「キーワード」のようなセリフは、いくつかあります。同じセリフを違う場面で言ったり、別のキャラクターが言ってたりして、それぞれのシーンでの印象も違ったりしますし、何度も出てくるセリフもあります。
ぜひ、今回紹介したダイジェスト動画だけでなく、もちろん本編も観ていただき、探して見てください。
ヴァイオレット・エヴァーガーデン:名言・名セリフを聞いたファンの感想をご紹介
「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」は、セリフのほぼ全てが、名言でした。
これまで、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の中でのセリフを名言としていくつか紹介してきましたが、どのセリフも単体にして切り取ってしまうと、不思議なことに「普通の言葉」になってしまいます。
これはおそらく、この物語の設定から来ているのではないでしょうか。文字の読み書きが出来ない人が多く、伝達手段も、直接もしくは手紙くらいしかない、おまけに郵便事業も発展途上、そんな設定の中の時代の人々は、おそらく「言葉」というものを、とても大事にしており、現代では普遍的となっていて、ともすれば古臭くも思える「言葉」に、とても深く「心」を込めていたのだと思います。
なので、どの場面でもセリフが生き生きとしており、キャラクターの気持ちが強く伝わってきて、どのセリフも「名言」に思えるのです。
美麗な情景と言葉少ない演技、視聴者の心に優しく刺さるストーリー、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」は、近年稀に見る名作アニメではないでしょうか。