この記事では、タコピーの原罪 :完結?最終回、ネタバレを含む最後のラストシーンの結末!|ファンが徹底考察!?をご紹介しております。
タコピーの原罪が完結しています。その結末とラストシーンには、深い意味が込められております。
タコピーの原罪 とは
『タコピーの原罪』は、タイザン5先生による日本の漫画作品です。2021年12月から2022年3月まで『少年ジャンプ+』で連載されました。短期連載ながらも、同サイトにおける重要な作品として位置づけられています。
この物語は、複雑な家庭事情と学校でのいじめに苦しむ少女、しずかと、彼女を助けるために地球にやって来たタコ型地球外生命体、タコピーの交流を描いています。
しずかは学校でのいじめにより心を痛め、その中でタコピーと出会います。タコピーはハッピー星人として、多くの「ハッピー道具」を使い、彼女の問題解決を試みますが、事態は予想外の方向に進んでしまいます。
物語はしずかの自殺未遂、タコピーの過去との対峙、さらには過去に戻っての事件の再発防止を試みるなど、深いテーマを扱っています。
また、この漫画はしずかとタコピーの絆が強まる過程も丁寧に描かれ、彼らの関係がどのように進展していくかが読者にとっての大きな魅力となっています。短期間の連載ながらも、登場人物たちの心情や葛藤がリアルに表現されており、多くの読者から共感を呼びました。
最終的には、タコピーとしずかの物語がどのように解決するか、そして彼らの未来がどうなるかが、読者の心に残る重要なポイントです。それにより、この作品は『少年ジャンプ+』での連載終了後も多くの話題を呼び、その影響力は今後も続くでしょう。
タコピーの原罪 :完結しているか?をご紹介
タコピーの原罪はジャンプ+で連載されていた漫画で、結論から言えば完結しています。作者のタイザン5さんは読み切りのヒーローコンプレックス、キスしたい男が有名で、読んだ読者はこの作者の作品は誰もがうらやむハッピーエンドを描く事は絶対にない事が分かるでしょう。
作者の癖から言っても、その人間の行動規範、追い詰められた人間の手段の択の薄さに焦点を当てて、人間ドラマの奥底の方まで掘り下げた、所謂鬱漫画と呼ばれるジャンルの作者となります。
突然打ち切りになった訳でも、作者が突然話を投げた訳でもなく、当初の予定通り16話ですべてが完結するストーリーで、単行本は上下巻二冊で完結する非常にマイルドな長さとなっています。さっくり現代の闇に触れたい読者の方は是非ご購入をお勧めします。
SNS全盛期の現代じゃないと生まれないような作品ではありますし、時世だけでなく全世代で考えなくてはいけない問題がいくつも含まれる、文字通り問題作品です。少なくとも筆者は大好きな作品です。
タコピーの原罪 :完結?ネタバレを含むあらすじ・見どころをご紹介
ハッピー星人の「んうえいぬkf」は宇宙にハッピーを広めるために旅をしており、その中で地球人のしずかちゃんの前に現れました。しずかちゃんは呼びにくい為、タコの形をしたハッピー星人を「タコピー」と名付ける事にしました。
しずかちゃんはいじめを受けており、それを解決するためにタコピーは道具を取り出し、解決しようと奔走します。これが本作のあらすじですが、思いっきりドラえもんオマージュな事は皆様が気づいたはずです。なので多くの読者が「あードラえもん的な話なのか~」と導入で油断したところで、いじめの壮絶さが大方の予想を裏切ってくるところがこの作品の特徴です。
結論から言うと道具を使ったところで根本の問題を解決しない限りはこの物語がハッピーエンドを迎える事は無いとタコピーも気づきます。その上でこのいじめの問題の根本にはいじめる側、いじめられる側双方の「親」が絡んできます。この作品で伝えたいメッセージの一つは「毒親問題」である事は明白でしょう。
タコピーの原罪 :完結?最終巻(漫画)のネタバレを含むストーリーをご紹介
最終巻のネタバレまで行うと上下巻二巻のみの本編を読み込む意味がなくなってしまう為、いったんはタコピーに掲げられた誓約、ルールについて記載していきましょう。
タコピーに課せられた誓約の一つ目は「道具を異星人に委ねない」ということ。いじめ相手のまりなちゃんと仲違いしてしまったと考えたタコピーは仲直りリボンという道具をあろうことかしずかちゃんにそのまま渡してしまうのですが、リボンを使ってしずかちゃんは首吊り自殺してしまいます。
このシーンがなんとまぁ一話ですので、多くの読者はやべぇ漫画を開いてしまったと思うと同時に、この作者はただ者じゃないと感じたことでしょう。
二つ目は「やり直しが効かない」ということ。しずかちゃんと出会った日に記念写真を撮ったハッピーカメラという道具は、撮った写真の時点に戻れるという道具です。それを使って一話目で亡くなったしずかちゃんと再度会合するのですが、ハッピーカメラを使っていじめ相手のまりなちゃんを殴り殺します。
そのせいでハッピーカメラは壊れてしまい、タコピーはこれから先まりなちゃんを殺した犯人として後戻りのできない旅をスタートします。
ここが序章までの話です。ここから先も地獄しかない事は容易に想像がつくことでしょう。これがタコピーの原罪の魅力であり、タイザン5先生の書きたい物語です。
タコピーの原罪 :最終回、ネタバレ①しずかちゃんの最後をご紹介
結論から言っておくと一旦ハッピーエンドには終わるようにできています。というのも今回のお話は短編小説というか、SSのようなお話になっていて、たとえば世にも奇妙な物語でメインを張れるくらいの、その程度の長さのボリュームの話となっています。
なので思い切りネタバレするのは防ぎつつ、しずかちゃんがどういう人間なのかを解説しましょう。
しずかちゃんは親からネグレクト、しかもまりなちゃんに虐められてるといった割かし詰み状態の子です。しかし根性も据わっていて、自身の危機に対しての対抗策はこれでもかというくらいの行動力、洞察力を発揮します。
まりなちゃんをタコピーが殺してしまってからの彼女の行動は異常と思える行動もかなり多いです。なので詰み状態の被害者ではありますが、ただの被害者では終わらない人物です。こんな人物でもハッピーエンドに向かいますと筆者は書いています。詳細は是非漫画をご覧ください。
タコピーの原罪 :最終回、ネタバレ②まりなちゃんの最後をご紹介
前段で書き記した通り、タコピーが偽まりなちゃんに成り代わり、まりなちゃん自身は死亡します。ですがまりなちゃんもハッピーエンドを迎える事ができます。この点のネタバレは一旦おいておいて、まりなちゃんのネタバレを記していきます。
まりなちゃんも実は毒親持ちで、しかも原因がしずかちゃんにあると考えています。これはまりなちゃんの父親がしずかちゃんの母親と不倫していて、そのせいで優しかったまりなちゃんの母親は豹変、まりなちゃんに暴力をふるうようになります。
こうなったすべての原因がしずかちゃんの親にあると考え、しずかちゃんを恨むようになります。筆者の親ガチャはかなり成功の部類なので何ともこの感情は分かりませんが、冷静になればしずかちゃん自身には何の罪もないですし、しずかちゃんを虐める事で現状が回復する訳でもないです。
親の支配の下でしか育てない小学生、中学生の期間は世界の分類もわからず視野狭窄になりがちではあるでしょう。短絡的とも思えますが、何せ小学生での話です。我々もどのように声をかけたらよいか、良いシミュレーションになるのではないでしょうか。
タコピーの原罪 :最終回、ネタバレ③東くんの最後をご紹介
東くんとはまりなちゃんを殺した際に埋めるのを手伝ってくれた重要人物ですが、しずかちゃんにとってはクラスメイトAのポジションの人間です。本人たちの関わりはそんなに深くないですが、頼まれた事を断れない性格のようで、その事が災いし災難へ身を投げる事となります。
上記の性格になった原因ですが、これも親ガチャの話です。優秀な兄弟をお持ちの方は経験があるかもしれませんが、兄と比較された際の自身の頼りなさを自覚してしまったが為に、人に頼られることで自己実現を果たすタイプの性格へと変貌してしまったようです。そのせいでしずかちゃんにとんでもない課題を投げられても「分かった」とうなずいてしまうほど、こちらも視野狭窄へ陥っています。
上記の話からだんだん分かってきたことは、やはりしずかちゃんは単なるいじめられっ子ではないということ。異常な程の嗅覚で自身の配下に落ちるか、そうでないかの判断を行っています。なにせ今まで関わりの少なかったクラスメイトに死体を埋めるのを手伝ってほしい、それを黙っててほしなんて普通は頼めません。この東くんの事例からしずかちゃんの人間観察能力は異常に発達していると考えていいでしょう。
タコピーの原罪 :最終回、話題①なぜ東君としずかちゃんは関わらなかった?をご紹介
短い漫画でネタバレは大きくは避けたいので、ヒントだけ提出してどういう状況なのかを説明しましょう。
まず東くんはまりなちゃんを埋めるのを手伝ったクラスメイトAです。しずかちゃんはまりなちゃんに虐められていた小学生です。東くんの欲望は「人に頼られたい」であり、しずかちゃんの欲望は「原状回復したい」という二つの欲望がまりなちゃん埋葬につながっています。
この二つを断ち切るためには大きく二つの方法が考えられます。一つはしずかちゃんの現状回復、一つは東くんが人に頼られる別の状況を作ること。それも東くん個人じゃないと解決しない事柄についてのみに限定されます。
東くんに関しては自己実現すれば良い話ですが、しずかちゃんは他者、まりなちゃんが関わる時点でそうはいきません。タコピーがそれを解決する為にどういう回答を出すかが物語の根幹にかかわってきます。さて、タコピーはどういう解決法を提示するでしょうか。
タコピーの原罪 :最終回、話題②タコピーは最後どうなった?をご紹介
タコピーのおさらいをすると、しずかちゃんの前に現れたのはハッピーを広める活動をしていてその一環で修行がてら訪れたハッピー星人であるといった経緯の異星人です。
物語の根幹を担っているのは「ハッピーカメラ」と呼んでいる、所謂タイムリープが出来る端末です。これを用いて過去を何度もやり直し、しずかちゃんをハッピーにするために奔走するという話になります。しかしカメラ自体途中でぶっ壊してしまい、そのせいでタイムリープも不可になったハッピー星人の末路を見る作品です。
タコピー自体に罪は無いとはいえ、他人の人生にかかわるという重大事項、しかも過去の改ざんとなればとてつもなく大きな問題です。この根底の部分で既に漫画のタイトルは回収していますが、どうしたら全員がハッピーになるのか、しずかちゃんもまりなちゃんも悪い人じゃないと分かった上でタコピー自身の結論を出さなくてはならないのがこの作品の特徴です。
更にタコピー自身も大きな問題を抱えている事が話の流れで明らかになっていきます。結末の行方は、是非あなたの目で確かめていただきたいです。
タコピーの原罪 :完結?最終回(漫画)・結末のファンの感想・考察をご紹介
ネタバレありと言いつつ、正直な話めちゃめちゃ短い漫画ではあるので、完結に説明してしまうとありきたりな内容になってしまいがちではあるので、筆者の思った通りの感想を綴っていきます。
結論から言うとタイザン5先生は「子の性格は親から」という部分にガツンとフォーカスした独特であり、斬新な漫画をこれからも展開していく期待の高い漫画家である事を伝えていきたいです。これまで鬱漫画、鬱アニメといった類は凄く得意なジャンルでしたしこれからもずっと読みたいと思っていましたが、タコピーの原罪に関しては一話一話進むたびに久しぶりでしたね、ページをめくる手が止まりました。
次のページに進むのが怖いと感じる作品でした。それほどに描写は細かく、展開も十分な作品だったと感じています。何より感じたのは、子供に対して親は「監禁している」という自覚を持った方が良いと感じた部分です。自身に子供はいませんが姪、甥を抱きかかえると自身の持ってる責任はこれくらいの重さであり、親はどれほど重い責任を負うのか酷く最近は感じています。
タコピーだけではなく、打ち切りにはなりましたが一ノ瀬一家の大罪、他の読み切りも読みごたえが十分であり、描写力もピカイチです。鬱漫画をお求めの皆様に、子を持つ親世代に是非一読していただきたい一品であり、今後も自身の漫画人生に大きく影響を与える作品だと胸を張って応えられる最高の漫画だと筆者は感じております。