この記事では、ハコヅメ:完結?最終回、ネタバレを含む最後のラストシーンの結末!|ファンが徹底考察!?をご紹介しております。
ハコヅメは、『モーニング』誌上で2017年から2022年6月まで連載されていました。その間、ドラマ化、アニメ化を経て、第一部として2022年6月に完結しています。単行本では23巻まで出ています。
ハコヅメ とは
『ハコヅメ〜交番女子の逆襲〜』は泰三子先生による日本の漫画作品です。講談社の『モーニング』で2017年52号から2022年29号まで連載されました。
物語の舞台は架空の町にある岡島県町山警察署の交番(ハコ)で、女性警察官の日常を描く警察日常マンガです。泰三子は10年間の警察官経験を活かし、リアルな警察の内情を描いています。
連載開始前、泰三子は『モーニング』にて1ページ漫画「交番女子」を掲載しました。その後、本作で連載漫画家としてデビューしました。また、講談社のウェブコミック配信サイト「コミックDAYS」でも2018年4月から配信されています。
さらに、警察官の昇任試験対策を扱う立花書房の月刊誌『警察公論』にて、2020年1月号から9月号にかけて『ハコヅメ〜交番女子の逆襲〜出向編』の出張連載が行われました。
『モーニング』2021年9号から18号にかけて本編の連載を中断し、スピンオフ『ハコヅメ別章 アンボックス』が連載されました。このスピンオフでは、町山警察署管内で起きた殺人・死体遺棄事件を巡る物語が展開されました。時系列的には本編の単行本17巻と18巻の間になります。
本作は2021年7月7日から9月15日まで日本テレビ系「水曜ドラマ」枠にて『ハコヅメ〜たたかう!交番女子〜』のタイトルでドラマ化されました。戸田恵梨香(とだえりか)と永野芽郁(ながのめい)のダブル主演で話題となりました。また、2022年1月から3月にはテレビアニメ化され、AT-Xほかで放送されました。
『モーニング』2022年29号では、2022年10月から作者の新作連載に向けて第一部完として連載を一時休載することが発表されました。泰三子のリアルな描写とユーモア溢れる作風が、多くの読者に支持されています。
ハコヅメ :完結しているか?をご紹介
ハコヅメは、『モーニング』誌上で2017年から2022年6月まで連載されていました。その間、ドラマ化、アニメ化を経て、第一部として2022年6月に完結しています。単行本では23巻まで出ています。
ただし、あくまで第一部完結、と書かれており、第二部があることをしっかりと匂わせています。ペア解消となって落ち込む川合の部屋に、何と当の藤が転がり込んできて、部署は違うとも結局藤が私生活で川合に振り回され続けるのです。
そして、桜の結婚式に出るために、サボり常習の伊賀崎に現場を代わってもらったいつものメンバーが、掛け持ちした現場明けのままガヤガヤと車で向かう賑わいの中で第一部は幕を閉じます。
ハコヅメ :第二部の復活?続編はいつ?をご紹介
作者の泰三子氏によりますと、第二部については、別作品の連載を4年程度で終わらせてから再度発表するとコメントしています。その新作とは、ハコヅメのご先祖さま的舞台とも言える、幕末から明治にかけて誕生した警察機構のお話です。
しかしながら、新作連載は作者の泰三子氏のご夫君の逝去により、8ヶ月ほど遅れてスタートしていることから、ハコヅメ第二部連載も、予定よりは開始が遅れるのではと推察します。
長年作品作りを支えてきた方との永遠の別れを経験された泰三子先生には、体調面を何より大切にされて、またパワーアップした第二部を我々ファンに届けて欲しいと、心から願ってやみません。
ハコヅメ :完結?ネタバレを含むあらすじ・見どころをご紹介
ハコヅメは、町山交番に配属になった新米女性警官川合と、刑事課から異動してきた超美人で凄腕エリートの藤がペアを組み、警察官の日常を綴りつつ、川合が警察官として成長していく姿を描いたストーリーです。
作り込まれた事件の仕掛けの中で、それぞれの刑事達の背景、同僚との経緯、未解決事件への怒りなど、警察官であり人間である彼らの姿が描かれ、決して快刀乱麻の如く解決するばかりではなく、読者もまた後味の悪さを感じる真実を突きつけられることもあります。
しかし、川合はいつでも前向きで、辞表を常に用意しながらも、結局はやりがいを持って交番に根を下ろしていきます。後に、岡島県警初の警察学校校長となる川合の真っ直ぐなキャラクターに、読者はぐいぐいと引っ張られていきます。
ハコヅメ :完結?最終巻(漫画)のネタバレを含むストーリーをご紹介
最終巻では、ある性被害者との長いやりとりがベースに描かれます。性被害を訴える被害者と、同意だと主張する加害者。実際、性被害者への警察の対応は、問題視されることも多かったですが、ここでも、課題が浮き彫りになります。
結局は加害者は不起訴となりますが、被害者は会社の同僚にも背を向けられ、更に加害者の一人は自殺をしてしまいます。自殺した男性の妻が警察を訴えたことで、町山署は大バッシングを受け、会社もイメージダウン。誰もが苦しみを抱える結果となってしまいます。
そして人事異動。藤は横井と刑事課に戻ることとなり川合とのコンビは解消。新しい後輩も赴任して心機一転と思いきや、寮の川合の部屋に越してきたのは、何と藤だったのでした。
ハコヅメ :完結?最終回(アニメ)のネタバレを含むストーリーをご紹介
目撃者の高校生の証言から描いた川合の似顔絵から、女子高生暴行未遂の犯人像を割り出します。しかし、被害者の証言と目撃者の証言にも僅かながら齟齬があり、とうとう女子高生の母親は協力を拒否することに。
もう一度冷静になって証言を見直し、一度心を閉ざしてしまった被害者の声を耳を傾け、割り出された前科者・安田に徹底的に張り付きます。そしてまんまと安田は張り込んでいた刑事達の目の前で尻尾を出し、藤の指導によって川合は源の手を借りつつ安田を逮捕。
犯人が逮捕されたことで、やっとぐっすり眠れたという被害者の言葉に、大変な激務ではあるが、もう少し警察官を続けてもいいかな、と思う川合の誇らしげな笑顔が印象的なラストでした。
ハコヅメ :完結?最終回(ドラマ)のネタバレを含むストーリーをご紹介
ドラマでは、全編を通じて伏線のように、藤の同期である桜のひき逃げ事件が影を落としていました。やがて、川合の似顔絵によって、守護天使こと木村という男が浮かび上がります。
20年前に失踪し、妻子に顔向けできぬと、娘である元警官によく似た川合を、代わりに遠くから見つめていたとの見解が……。借金作って家族捨てて逃げて人轢いて、結局廃車手続きできずに残しておいた車から桜をひき逃げした証拠映像が発見され、木村は観念して自殺を試みます。しかし、ハコ長である伊賀崎の説得で、無事に逮捕に至ります。
事件は解決しましたが、心の傷が癒えぬ桜は退官を決意。しかし、川合の寸劇によって撤回し、再び警察官として前を向くことになりました。怖さや不条理を乗り越えて、正義のために一歩を踏み出す女性警官達のリアルな苦悩を匂わせつつも、川合が頼もしく犯人を追いかけていくシーンで物語は終わります。
ハコヅメ :完結?最終回、ネタバレ①岡島県警町山警察署のキャラクターの異動まとめてご紹介
最終回において、初回とは登場人物達の所属が変わります。まず、藤は捜査1係に戻り、北条と那須が他部署に移動になったことで横井が1係長となり、源・山田・藤の計4人体制になります。
それまで一課にいた牧高は、警察官に復帰し産休に入る桜の代わりに生活安全課へ。そして捜査2係は如月・宇都・東岩が。鑑識には、南と、一瞬捜1に移動しかけた上杉が直前変えで異動。更に、町山交番には、川合のペアとして新たに鴨村が赴任します。
伊賀崎や、西町山交番のメンバーに異動はありません。
ハコヅメ :完結?最終回、ネタバレ②川合と藤のペアの解散?をご紹介
藤の厳しい指導の元、もう少し続けてみようか……と警察官を続けるどころか、警察官として大きく成長した川合。一方の藤は、桜の事件も解決し、副署長の切望によって捜査一係に戻ることとなります。
それはペアの解消を意味し、消沈する川合ですが、新たに赴任した鴨村の存在が、川合を奮い立たせます。そもそもこの大異動は、直前の強制性交事件に端を発しています。
犯行が立証できないまま、加害者の一人が自殺し、被害者の訴えが通らず裁判で負けたこと、会社が同意だったと丸め込もうとしたことが露見した結果の、言わば事件の尾を引いての大異動でした。
ハコヅメ :完結?最終回、ネタバレ③川合と如月の関係?をご紹介
如月は、王子様的イケメンでありながら、かなり強烈な個性を持つキャラで、元彼女も警察内部の女性です。唯一の恋バナ的な要素のある『如川』コンビですが、決定的な進展があるわけではありません。
何しろ、ゆりかごから墓場まで、自分が女として見られたことがないと豪語し、署の皆んなからチンパンジー扱いされている川合です。
とはいえ、ペアを組んでからというもの、如月の好み(A○一緒に見てもいいけど積極的な女性は苦手)にもマッチする川合に如月はいつでも優しく、中学生のような淡い恋を育んでいきます。とはいえ、結婚という結論は書かれていません。
ハコヅメ :完結?最終回、ネタバレ④山田の最後をご紹介
山田は、藤と源一期下の後輩であり、かつては藤のペアッ子として扱かれた逸材でもあります。嗅覚が鋭く、写真撮影も得意なことから、度々鑑識を手伝っています。真面目で、どこか自分を犠牲にすることを厭わない性格の山田。
藤のことを信頼し、憧れていますが、源の存在に、やはり一歩引いてしまっているのではと思われなくもありません。弟のように山田を可愛がる藤、そして侵食さえ共にし、信頼する源……ちょっと鈍感な二人の先輩を優しい目で見つめる山田に、切ない想いを共有した読者は少なくないはずです。
ハコヅメ :完結?最終回、ネタバレ④桜と岡田が結婚?をご紹介
警察に復帰し、訓練を重ねる桜。警察学校時代から、実は源のことが好きでした。
源も桜には心を許していて、恋愛未満な関係でした。藤はそんな桜に遠慮し、桜自身もまた、自分のこれから(子供も授かるかどうか難しい、本格的な稼働までにもまだリハビリが要る) を考え、エースである源をそんな未来に縛り付けたくないと考えます。
そんな時、源を諦めかけていると知った同期の岡田が、支えるだけでなく支えてほしい、依存ではない二人の形を提案し、猛アタックをします。岡田の言葉に心を動かした桜は、術化訓練での試合に全勝した岡田にプロポーズされ、交際0日で結婚を決めるのでした。
ハコヅメ :完結?最終回、話題①販売絶好調なのになぜ終わった?をご紹介
秦三子先生は、元は警察官でした。警察のことをもっと知ってほしいと、漫画家に転身し、大ヒット作・ハコヅメ! を生み出すに至りました。しかしながら、その作品作りを影で支え続けたご夫君が、新作の連載開始準備と最終巻刊行予定の合間に急逝。
二人のお子さんを抱え、ショックで何も手につかない状態から少しずつ回復され、やがて描かれたのが最終巻のおまけ漫画です。
ご夫君は最終巻のカバーイラストはご覧になる事なく亡くなられたとのことで、あのカバーショットは、お空のご夫君に見て頂いている……そのような想いが込められた構図なのだそうです。
新作は、日本警察の父と言われる川路利良を描いた幕末コメディで、こちらの連載が落ち着いたら、ハコヅメ の第二部に取りかかるとのことです。
ハコヅメ :完結?最終回、話題②その後が23巻の描き下ろしで判明?をご紹介
最終回、町山交番に、藤の後任として元機動隊の鴨村が着任し、ハコ長の伊賀崎に挨拶をするところから始まります。そこで、同期の川合がペアを組むこととなり、早速事件現場へ。叩き(窃盗)の証拠を匂わせる道具を持った男に職質をかけ、逃亡を図った男は公務執行妨害に。
しかし、この日は桜の結婚式で、1係の主要メンバーは出席のため午後休の予定でした。そこで伊賀崎が助っ人を手配して現場を預かり、藤はじめ、源、山田、横井、そして川合は、ガヤガヤと結婚式に向かいます。
この先の展開の伏線や、恋の行方など、読者のモヤモヤは敢えて解決せぬままに、最終回は終わります。
ハコヅメ :完結?最終回、話題③ハコヅメの最終回の犯人は誰?をご紹介
眞砂は部下の丸田と酒を飲んで、女性部下・薮の部屋を訪れて乱暴を働いた……しかし、会社は有望な眞砂と丸田を庇う会社側は、薮と同意の関係であったと主張。偏見と非難に晒された薮は退社。
しかし証拠を揃えきれず、検察は不起訴を通達。牧高は激昂し号泣します。しかも、眞砂は警察の連日の取り調べでぐったりして帰りながらも、妻に拒絶されたことが引き金となり、無実を訴えて自宅で自殺をします。
義両親に責められた妻は、思わず警察を非難し、訴えることに……不当捜査を訴えられた結果、那須と北条は異動となります。結局、強制性交等罪は立証されず、誰が犯人かは不透明なまま、誰も救われることのないモヤモヤとした結末を迎えることとなるのです。
ハコヅメ :完結?最終回、話題④藤部長と山田はお互い恋愛感情はあったのか?をご紹介
藤は山田を弟のように思っていますし、山田は藤を心から尊敬しています。それ以上に、山田は藤が源に好意を寄せていること、源も藤を憎からず思っていることをよく解っています。藤と源のゴールデン鈍感コンビとは違い、外の機微に敏いのが山田の特徴でもあるのです。
しかも藤は美人ですから、藤のキラースマイルに悶絶している山田の描写もそこここに散りばめられ……藤をゴリラと呼びつつも、藤に対する想いが尊敬する姉御以上のものであることを、山田は自覚しているとみてよいでしょう。
ハコヅメ :完結?最終回、話題⑤山田役は誰ですか?をご紹介
ドラマ版では、山田役を山田裕貴さんが爽やかに演じていました。コミカルな中にも、捜査中の的確な判断、対象者の嘘を見抜く観察眼など、警察官としての山田の能力も丁寧に演じておられました。
若手俳優の中でも大作への出演も多く、確かな演技力に裏打ちされた俳優さんと言えます。
藤演じる戸田恵梨香さんとの潜入捜査で、藤と山田がカップルを装うシーンで見せた繊細な演技は、原作そのもののいじらしさで、原作ファンも納得の配役だったのではないでしょうか。
ハコヅメ :完結?最終回(漫画・アニメ・ドラマ)・結末のファンの感想・考察をご紹介
男尊女卑の組織風土が未だ残ると言われる警察機構の中で、女性警察官がどんなに大変な思いをされているかがよく解ったという声が多く上がる作品です。
また、不祥事も目にすることが多い一方で、大半の警察官の方達がどれほどご苦労されているかが伝わる作品だったとの声も多数あります。作者の秦三子先生も、警察のことをもっとよく知って欲しいとの思いから描かれたということですが、取りもなおさず、法規の厳しさ、人が人を相手にする難しさ、過酷ゆえの過労死……キャラクターたちが悩む姿に、警察官たちの真の姿を投影していたのかもしれません。
最終回での、誰もが救われない結末も、正に、事件を通じて人と対峙する難しさを説いているように思います。コミカルな中にも、切実な警察の真実を垣間見ることができたのではないでしょうか。早く、第二部でも川合をはじめとする彼らの苦悩と活躍、成長を見たいものです。