この記事では、バナナフィッシュ:完結?最終回、ネタバレを含む最後のラストシーンの結末!|ファンが徹底考察!?をご紹介しております。
1985年から1994年まで連載された漫画家・吉田秋生先生による作品は、全19巻のコミックスとして発売され、大人気を博しました。
BANANA FISH(バナナフィッシュ) とは
『BANANA FISH(バナナフィッシュ)』は、吉田秋生先生が描いた漫画作品です。『別冊少女コミック』に1985年から1994年まで連載され、多くの読者に愛されてきました。
物語の舞台はアメリカ、ニューヨークを中心に展開し、ストリートギャングのリーダーであるアッシュ・リンクスと日本からの少年エイジ・オクムラの関係を描いています。
この作品は、犯罪、ドラッグ、友情、そして愛をテーマにしており、読者に強いインパクトを与えました。アッシュとエイジの絆は特別であり、その深い関係性が物語の核となっています。
ストーリーの緻密な展開とキャラクターの心理描写が秀逸で、時を超えて多くのファンに支持されています。
2018年にはアニメ化され、吉田秋生のデビュー40周年記念プロジェクトの一環として放送されました。アニメ化によって、再び『BANANA FISH』の魅力が再評価され、多くの新しいファンを獲得しました。
また、絶版になっていたコミックスも復刻版BOXとして再販され、全20巻が揃う形で刊行されました。
舞台化やラジオドラマ化もされており、その人気は衰えることがありません。『BANANA FISH』は、これからも多くの人々に影響を与え続ける作品です。読んだことがない人には、ぜひ一度手に取ってみてほしいです。
BANANA FISH(バナナフィッシュ):完結しているか?をご紹介
1985年から1994年まで連載された漫画家・吉田秋生先生による作品は、全19巻のコミックスとして発売され、大人気を博しました。
少女漫画でもなく少年漫画でもない、社会の闇に切り込んだハードボイルドな題材でもありながら、その軸にあるのは、違いすぎる環境で育った十代の二人の少年の心の絆です。
作品の本筋は、19巻で完結します。20巻目には、7年後の英二を描いた短編をはじめとするアナーザーストーリーが収録されています。
最終話のまさかの劇的な終幕に、あっと、声を上げてしまった読者も多いことと思います。
そして約24年の月日を経て、2018年にはアニメ化され、全24話で完結しています。原作と同様の劇的なラストで、原作で知ってはいたけれどやはり衝撃だったというファンも少なくありません。
BANANA FISH(バナナフィッシュ) :完結?ネタバレを含むあらすじ・見どころをご紹介
ストリートキッズを取材するため、カメラマン助手としてニューヨークを訪れていた英二。そこで、12年前のベトナムで同僚兵士を死傷させた兄を支えながら、ストリートの圧倒的なリーダーとして君臨するアッシュと出会います。
アッシュは街で瀕死の男から『バナナフィッシュ』という言葉と共に薬入りのペンダントを託されており、その謎を追っていました。
アッシュと接触した英二は、バナナフィッシュの真相に迫るアッシュを狙うマフィア、マフィアと手を組んだ敵方のストリートギャング、そしてかつてアッシュを手元で『教育』したゴルツィネらの争いに巻き込まれます。
次第に、常に命の危機と隣り合わせで仲間を守り、又果断な決断を下して精力的に行動するアッシュに惹かれていきます。アッシュもまた、英二の真っ直ぐな心根に触れ、初めて友という存在を知るのです。
やがてバナナフィッシュの謎は解明され、関わった者達は命を落とし、逮捕され、終わったかに見えます。平和な日本で暮らそう……そう誘う英二に手を伸ばしかけるアッシュ。しかし彼は襲われ、命を落とすのです。
BANANA FISH(バナナフィッシュ):完結?最終巻(漫画)のネタバレを含むストーリーをご紹介
戦いが終わり、宿敵・ゴルツィネも、バナナフィッシュのデータとサンプルも、炎の中に消えました。マフィアに取り込まれ、敵味方もなくガタガタになったチャイナタウンを、シンの助けを借りながら立て直すことを決意するユエルン。
ブランカはカリブに。全てが再建に向けて動き出したかに見えます。やがて帰国する日が近づく英二は、アッシュを日本に誘います。死と暴力のない平和な街で、共に暮らさないかと。
美しくも人を寄せ付けぬアッシュの、人としての中身をよく理解している英二は、魂は君と共にある、ずっと君を守りたかったとの言葉を手紙に綴り、日本行きのチケットと共に彼に託します。
英二という本当の友を得て、僅かながらの救いの時間を過ごした記憶を辿り、英二を追いかけるべく走り出すアッシュ。しかしながら凶弾が彼を襲います。
結局死と暴力のしがらみから逃れられぬまま、アッシュは英二からの手紙を読みながら、図書館で静かに、しかしながら穏やかに、死を迎えます。
BANANA FISH(バナナフィッシュ):完結?最終回(アニメ)のネタバレを含むストーリーをご紹介
人質開放を求め、ゴルツィネを人質に乗り込んだアッシュ。戦いの最中、決闘するはずだったシンを助け、バナナフィッシュのデータとサンプルを捨てさせて彼の命を助けます。
ゴルツィネもまた死闘を繰り広げ、やがて死んでいきます。そうして、ゴルツィネの少年売春クラブやバナナフィッシュへの関与も明るみに出て、絡んでいた政府高官達も次々に逮捕されていきます。
帰国が迫る英二。しかし入院する彼の元にアッシュは顔を見せません。アッシュが死と暴力のない世界に英二を戻そうとしていることを、英二自身も理解しています。そして、自分の思いを綴った手紙を、図書館にいるであろうアッシュに渡して欲しいとシンに託します。
手紙を受け取り、英二の深い信頼と友情を受け止めたアッシュは走り出します。
しかし、その彼にナイフが……。会えなくても、生きる世界が違いすぎても、互いに掛け替えのない友だと思いを抱え、英二は日本へ、そしてアッシュは英二からの手紙を読みながら穏やかな死を迎えます。
BANANA FISH(バナナフィッシュ) :完結?最終回、ネタバレ①バナナフィッシュの正体は何?をご紹介
違法な薬物のことです。それも、飲ませた相手に暗示をかけることで精神を混濁させ、味方であろうとも殺してしまうようになります。アッシュの兄のグリフィンは、正にこの薬のせいで仲間を殺傷してしまったのでした。
この薬は、癌治療の権威とされるドースン博士が、学生時代に小遣い稼ぎとして弟と薬物生成を行なっているときに出来上がってしまったもの。
その効果の恐ろしさを知るドースンは破棄を弟に命じるが、弟のエイブラハム・ドースンは密かにゴルツィネに売り渡し、兵器への改良を進めていたのでした。それが回り回ってアッシュの兄・グリフィンに摂取させる経緯に至るのです。
BANANA FISH(バナナフィッシュ) :完結?最終回、ネタバレ②アッシュは誰に殺されましたか?をご紹介
最終回、アッシュを殺したのはラオです。ラオはシンと異母兄弟であり、李一族が瓦解した今こそシンがチャイニーズのボスとなるべきだと思いつめています。
そして何より、ラオは途中でグループから追い出されており、決闘するはずだったアッシュとシンが、人質奪還の段階で命を助け合い、手打ちになったことを知らずにいたのでした。まともに決闘したら、プロの戦闘訓練を受けたアッシュにシンが勝てる目算はありません。
だからこそ、アッシュが英二の手紙に気を取られ、我を忘れている隙を見逃さず、凶行に及んだのです。7年後を描いた番外編の『光の庭』では、ラオの異母弟のシンが、そのことで自分を責めている姿が描かれています。
そして英二もまた、自分の手紙のせいでラオに刺される隙を作ってしまったのだと、やはり自分を責めることになるのです。
BANANA FISH(バナナフィッシュ) :完結?最終回、ネタバレ③アッシュと英二の関係は?をご紹介
後年、BLではとの見解も飛び交っているようですが、違います。もっと魂で共鳴し合う友情だと言っても過言ではありません。
血と暴力の中でいつでも身を晒して生きてくるしかなかったアッシュと、平和な日本で銃声一つ聞くことのなかった英二とでは、育ちがまるで違います。ニューヨークで共に行動するうちに、アッシュは既に多くの血で手が汚れ、すぐに躊躇わずに銃を撃つ自分を英二の前では見せたくないと思うようになります。
英二もまた、壮絶な戦いを目の当たりにし、目的のためには残虐な拷問も厭わぬアッシュに圧倒されますが、その実、仲間思いで孤独に怯えるアッシュの真実の姿を見つけ、側に寄り添いたいと思うのです。
年上の英二に安らぎを覚えて守りたいと心に決めるアッシュ、怪物じみた能力に恐怖すら感じているアッシュの魂に寄り添うことを望む英二。守り守られではなく、真の姿で惹かれ合い、互いの幸せと安らぎを何より願う、最高の友なのです。
BANANA FISH(バナナフィッシュ) :完結?最終回、海外の反応をYouTubeからご紹介
スラムの実体を、日本の作者が、発表されたあの時代にこれ程精密に書き上げていることにまずは驚きの声が上がりました。
そして刑務所やギャング同士の抗争など、平和で治安の良い日本にいてこれだけのものが書けるのかと、感嘆の声すら上がっています。
その上で、アッシュや英二をはじめとする際立ったキャラクターたちによる精緻な物語の構想。かけ離れた世界のようで、実際に舞台となる街を知っている人々にとっても、臨場感に満ちた作品であることは間違いないようです。
そしてアッシュが迎える最終回の劇的な最期……それを見て滂沱の涙を流して絶叫する姿に、ファンに国境はないのだと納得させられます。
BANANA FISH(バナナフィッシュ):完結?最終回、その後①7年後の英二を描く『光の庭』をご紹介
7年後の英二は、カメラマンとしてニューヨークにいました。伊部さんの姪・暁がやってきます。28才になって個展の準備をしていた英二の元には、成長したシンが出入りをします。
シンは異母兄のラオがアッシュを殺したことに引け目を感じ、英二もまた、シンにいつまでもそんな思いを抱かせている事を申し訳なく思っていました。
あの別れの時、這ってでもアッシュの元に戻るべきだった、自分の手紙のせいで隙を作ってしまった……呵責の念を抱える英二は、シンと暁を連れてアッシュの故郷へ。そこで、シンの苦しみに気付きながら目を背けていたことを詫び、アッシュの死と向き合います。
アッシュと過ごした時間を誇りに思う……やがて開かれた個展では、それまで封印していたアッシュの写真の中から穏やかな青年の笑顔の写真、その名も『アスラン』(アッシュの本名・夜明けの意)が一番奥に飾られていたのでした。
BANANA FISH(バナナフィッシュ):完結?最終回、話題①瓜生恭子Pのインタビューをご紹介
1985年から連載された作品がアニメ化されたのは2018年! 実に24年近い時間を要しました。実は、アニメを手がけた瓜生氏は、元々原作ファンで、アニプレックス入社時には既にアニメ化したいという夢を持っていたのだそうです
。原作へのリスペクトが強い瓜生氏は、世界観を表現するためにも、1985年代から2018年への舞台背景の変化(建物や街並み、世界情勢や美術、芸術まで多岐にわたる)、携帯電話などによる話の展開の変化にも慎重に取り組み、今のファンが見ても違和感なく入り込めるよう、心がけておられたようです。
また、声優陣も、原作をこよなく愛し深く理解をする瓜生氏だからこその完璧な選出による布陣となっています。命を吹き込む作業だからこそ、原作への愛は不可欠。誠実にアニメ化に取り組まれた瓜生氏の愛は、誰よりも深いのかもしれません。
BANANA FISH(バナナフィッシュ):完結?最終回(漫画・アニメ)・結末のファンの感想・考察をご紹介
海外の方に言わせれば「オー・マイ・ゴッド!!! 」なラストでした。泣き喚いて絶叫する外国の方の反応も納得ですが、あんぐりと口を開けて絶句したまま動けなかった……という日本のファンも多かったことでしょう。
英二を追いかけて、ああ、飛行機に乗るのね、乗らないまでも会いに行くのね! と思ったファンを、ラオが地獄に突き落とします。
しかし図書館で、それまでにない穏やかな笑みで亡くなるアッシュの姿に、安らぎを得ることができて良かったとの声が多かったのも事実です。
やはりニューヨーク以外では生きられない……わかってはいるけれど、飛行機のチケットに一縷の望み、せめてもの笑顔の別れなりと……それが叶わなかったからこその、ファンに多くの残響と残像を残す作品となり得たのではないでしょうか。