この記事では、聖闘士星矢:完結?最終回、ネタバレを含む最後のラストシーンの結末!|ファンが徹底考察!?をご紹介しております。
車田正美氏原作のこの作品は、週刊少年ジャンプ誌上にて1986年から1990年まで連載され、予定されていた最終号に最終話の掲載が間に合わなかったことから1990年のVジャンプ誌上にて完結編が掲載されました。
聖闘士星矢とは
『聖闘士星矢(セイントセイヤ)』は、車田正美先生による日本の漫画です。1985年12月より『週刊少年ジャンプ』で連載を開始しました。星座を模した鎧「聖衣(クロス)」や、ギリシア神話をモチーフにした物語が特徴的です。
1980年代には、『週刊少年ジャンプ』の看板作品の一つとして大きな人気を博しました。
この作品の構想は、前作『男坂』が短期間の連載に終わったことから始まります。次回作は読者受けを意識し、プラモデルの要素を取り入れた聖衣やギリシア神話を題材にしました。
この狙いが的中し、「聖闘士(セイント)」や「小宇宙(コスモ)」といったネーミングも人気を獲得しました。聖衣の構造を詳しく解説した「聖衣分解装着図」や、読者からの聖衣デザインのアイディア公募なども人気の要因です。
1986年にはテレビアニメ化され、バンダイから玩具やゲームソフトも発売されました。特に聖衣を再現したフィギュア玩具『聖闘士聖衣大系』は、1987年度男子玩具の最大ヒット商品となりました。
連載は1990年11月に終了しましたが、その後も新作や関連グッズの販売が続いています。
物語は、女神アテナに仕える聖闘士(セイント)たちの活躍を描いています。
天馬星座(ペガサス)の星矢を中心に、龍星座(ドラゴン)の紫龍(しりゅう)、白鳥星座(キグナス)の氷河(ひょうが)、アンドロメダ星座の瞬(しゅん)、鳳凰星座(フェニックス)の一輝(いっき)などが登場します。
彼らが地上の覇権を争う神々の戦いに身を投じる姿が描かれています。
本編終了後も『聖闘士聖衣神話』などのグッズが販売され、アニメーション作品や外伝漫画などの新作が続けられています。正統な続編となる『聖闘士星矢 NEXT DIMENSION 冥王神話』は、『週刊少年チャンピオン』で連載され、2024年に完結しました。
聖闘士星矢 :完結しているか?をご紹介
車田正美氏原作のこの作品は、週刊少年ジャンプ誌上にて1986年から1990年まで連載され、予定されていた最終号に最終話の掲載が間に合わなかったことから1990年のVジャンプ誌上にて完結編が掲載されました。
ジャンプコミック最終巻では更なる加筆修正がなされています。その後、アニメ、外伝漫画が製作され、本編の正当な完結編とされる『聖闘士星矢NEXT DIMENSION 冥王神話』が、週刊少年チャンピオン誌上にて2006年より不定期にて連載され、2024年に完結しています。
原作を始め、OVA、映画、また原作をベースとしたスピン・オフの漫画、テレビアニメなど、その媒体は多数にのぼり、世界中で愛される作品となっています。
聖闘士星矢 :完結?ネタバレを含むあらすじ・見どころをご紹介
星座やオリンポス神話を題材に、神々の世界に少年たちが飛び込み、アテナの化身を守るために戦い続ける壮大な物語です。
グラード財団の総帥・城戸光政が世界中から集めた子供達(原作では全て光政翁の子供)を、各地に散る聖衣を手に入れるため、過酷な修行に送り出します。
やがて、光政翁の孫娘•沙織によって開催されたトーナメントに、10人の参加者が帰還することに。しかし、其れを私闘と判断され、掟破りとして聖域から制裁のため上級聖闘士達がやってきます。
その時、沙織が実はアテナの化身であると判明し、全てはアテナを廃して聖域を手中に収めんとする教皇の陰謀であったことがわかります。
正義の在処を但し、アテナを守るため、青銅聖闘士である星矢、紫龍、氷河、瞬が、聖域にて黄金聖闘士との私闘に挑みます。瞬の実兄である一輝も加わり、教皇を倒し、力をつけます。
さらに、同じく神でありアテナを拉致したポセイドン、地上侵略を試みるハーデスとも、アテナを戴く全聖闘士一丸となって戦います。
アテナも聖衣を身につけ自ら戦い、最期は青銅聖衣から神聖衣と姿を変えた星矢が命を引き換えにハーデスの肉体を完全に葬り、地上を守り抜くことに成功するのでした。
聖闘士星矢 :完結?最終巻(漫画)のネタバレを含むストーリーをご紹介
本編ハーデス編もクライマックスはエリシオンに舞台を移します。神に選ばれたものだけが辿り着けるエリシオンで、ゼウスすら破壊できぬ大甕に閉じ込められ血を吸われ続けるアテナに聖衣を届けるため、仲間と共に向かうが、ヒュプノスとタナトスに行く手を封じられます。
ポセイドンの念によって黄金聖衣も届くが、星矢も仲間達も撃沈。絶体絶命と思われた時、アテナの血を浴びた星矢の聖衣は神聖衣となって、驚異的な力を発揮し、ヒュプノスとタナトスを倒します。
まだアテナの命が尽きていない事を察し、ハーデスの肉体を滅ぼすことでアテナを救おうと考えた星矢と一輝は墓所の棺を見つけます。するとハーデスはとうとう自身の肉体によって蘇ります。
力尽きかけた時、アテナが自ら大甕から脱出し、聖闘士達を守ります。
仲間を思い、地上で待つ姉や友人を思う気持ちが星矢の力となり、アテナを思って身を呈してハーデスの攻撃を受けて隙を作った星矢を思うアテナの愛が更に小宇宙を増大させ、とうとうハーデスを倒すことができるのでした。
聖闘士星矢 :完結?最終回(アニメ:聖闘士星矢)のネタバレを含むストーリーをご紹介
テレビアニメでは、十二宮編の後にオリジナルのアスガルド編を挟み、ポセイドン編まで放映されています。ハーデス編は、OVAで製作されています。
テレビアニメ編の最終回では、アテナの壺に封印されていたポセイドンが復活し、ポセイドンと七つの柱を守るジェネラル(海将軍)と海闘士(マリーナ)達との死闘を続けていた星矢達。将軍を破り、7本の柱を次々と倒し、大黒柱(メイン・ブレドヴィナ)の中に入っていたアテナを救出します。
アテナは再び壺を用いてポセイドンの魂を封印。肉体を乗っ取られていたジュリアン・ソロを女海闘士のテティスによって地上へと返します。
そして、どんな試練があろうとも、聖闘士達を信じ、邪悪にたち向かう事を誓うアテナと、アテナを守り抜く事を誓う聖闘士達でした。
後にハーデスとの戦いに絡むシリーズにおいて、ポセイドンはわだかまりを捨てて、戦いを終わらせるために一時的にアテナと協力し、絶体絶命のピンチに陥るアテナ達聖闘士に助け舟を出すこととなります。
聖闘士星矢 :完結?最終回(アニメ:聖闘士星矢Ω)のネタバレを含むストーリーをご紹介
神々との戦いで、伝説となる程の成長を遂げた星矢達。やがて主役は星矢の次世代へと移ります。
沙織の元に封印されていた神マルスが襲来。星矢は戦いの最中行方知れずに。その時沙織が手元で育てていた光牙がやがて成長して聖闘士に。
やがて沙織はマルスに連れ去られ、偽アテナを仕立てたマルスの罠によって黄金聖闘士達の裏切りに会い、闇の神アプスとの死闘を繰り広げることになります。
やがて女神パラスが転生し、パラサイト達の襲撃によって地上の『時間』が奪われていきます。
全面対決を誓うアテナはパラス城へ向かうことに。新生聖衣をまとい、かつての伝説の聖闘士、星矢・紫龍・氷河・瞬に、一輝も参戦。セブンセンシズを超えた新たな小宇宙の境地『Ω』に目覚めた光牙ら青銅聖闘士達は、アテナと共に、タイタン、そしてパラスと対決します。
そんな中、光牙の弟分として共にいた鋼鉄聖闘士の昴の中からサターンが目覚めます。人間への疑問から昴の姿になっていたサターンでしたが、光牙との真っ向勝負の中で、人間の友情と愛の力を知ることとなるのです。
アテナの聖闘士達に想いを託したサターンが潔く引き、人間界に時間が戻ってきました。
復興が始まる中、光牙は聖衣を背に、友と旅立つのでした。
原作の聖衣のデザインや小宇宙の概念にも手を加え、懐かしいキャラを登場させつつも、新しい時代の聖闘士として製作されました。
キャラクターデザインも一新されましたが、原作の熱い想いはそのままに、小宇宙と共にしっかりと受け継がれている作品となっています。
聖闘士星矢 :完結?最終回(アニメ:聖闘士星矢・黄金魂)のネタバレを含むストーリーをご紹介
冥王ハーデスとの戦いで、自らの命と引き換えに嘆きの壁を破壊した黄金聖闘士達。消滅した筈の彼らが復活……。聖闘士星矢30周年記念作品として、旧テレビ版北欧編のアスガルドを舞台に、原作には書かれていない黄金聖闘士達の素顔や聖衣などが細かく描写されています。
復活した邪神ロキの絶対的な力の前でなす術もなく、グングニルの槍の破壊力に吹き飛ばされる程の苦戦を強いられる黄金聖闘士達。しかし、ハーデスと戦っている筈のアテナから声が届き、血のついた花びらを受けることによって聖衣を神聖衣化させます。
そして力を得た聖闘士達はやがてアスガルドの民の祈りに背中を押されるように、とうとうグンニグルの槍を破壊し、アイオリアの拳は邪神ロキを倒し、アスガルドを救います。しかし、役目を終えた黄金聖闘士達の肉体は消滅しようとしていました。
すると彼らの強烈な小宇宙によって一時的に目覚めていたポセイドンが、黄金聖衣をハーデスと戦っている聖闘士達の元に送ることを提案します。
元々アスガルドを危機に陥れたポセイドンに疑いも抱きますが、地上のために手を取り合うことを決め、聖衣を託し、黄金聖闘士達は次々と消滅していきます。
アイオリアから兄のペンダントを託されたリフィアは、12人の聖闘士達の伝説を語り継いでいくのでした。
聖闘士星矢 :完結?最終回(アニメ:聖闘士星矢 セインティア翔)のネタバレを含むストーリーをご紹介
セインティアとは、アテナの身の回りに付き従う聖闘少女を指します。女聖闘士が仮面をつけ、厳しい掟を課せられているのに対し、聖闘少女は仮面をつけず、アテナの側にあってアテナを守り、アテナの心に寄り添うのが役目です。
邪神エリスの依り代とされた姉を探す翔子。やがて人間の邪悪な心から生まれた邪霊士達との死闘に、十二宮編のサガの乱も合まって黄金聖闘士達も登場し、翔子達聖闘少女を成長させていきます。
やがて、弟の戦神アレスと共に地上の支配を目論むエリスでしたが、依り代となった響子に押さえ込まれ、復活を阻止されます。やがてエリスはアレスによって貫かれ、アレスの中にあるサガの悪の心は、黄金聖闘士が倒すことに。
本編に忠実に寄り添ったスピン・オフ的物語でありながら、別の角度から本編を見直すきっかけにもなる良作です。少女が主役となり、戦いの中に等しく身を置くというのも、正に今受け入れられる設定と言っても過言ではないでしょう。
聖闘士星矢 :完結?最終回(OVA:聖闘士星矢 冥王ハーデス編)のネタバレを含むストーリーをご紹介
原作の最終エピソードとも言える冥王ハーデス編。しかしながら、OVAではテレビ版のポセイドン編の世界設定も踏襲し、『十二宮編』『冥界編』前・後 『エリシオン編』の4編で構成されています。
ハーデスに乗っ取られていた瞬もアテナの血によって解放され、星矢と共にアテナを追ってエリシオンへ。しかし嘆きの壁が立ちはだかります。
黄金聖闘士が5人がかりでも壊れないが、やがて聖衣が共鳴し、12人の黄金聖闘士が終結、魂だけとなってもアテナを守るべく、嘆きの壁を破壊します。
アテナに聖衣を届け、ヒュプノスとタナトス戦いに、星矢達は黄金聖闘士から託された聖衣をまとい、さらにアテナの血を浴びて神聖衣と進化させ、ハーデスに迫ります。防戦一方ながらアテナに聖衣を届けることに成功し、アテナは復活します。
しかし星矢はアテナを庇って死の淵に。アテナは星矢を思い、聖闘士達そして地上の人々の思いを受け、愛の力で丈をふるってハーデスを貫き、倒します。
ハーデスは消滅し、戦いは終わりを告げたのでした。
聖闘士星矢 :完結?最終回(OVA:聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話)のネタバレを含むストーリーをご紹介
外伝作品の一つでもあり、原作で触れられていた前聖戦が舞台となったお話です。何と言っても、その作画の美しさが話題を集めました。
時は、星矢達の時代から二百数十年前に遡ります。黄金聖闘士・童虎に見出されたテンマを主人公に、描かれた者の命を奪うと言われるロストキャンバスを悪用して人類を滅ぼそうとするハーデスとの戦いを描いています。
テンマの幼馴染でこの時代のアテナとされていたサーシャを旗頭に、天の魔宮へハーデスを追い詰め、守り人達との死闘を繰り広げます。死んだ黄金聖闘士も蘇り、ハーデスに体を乗っ取られていたサーシャの兄アローンからハーデスを追い出します。
そして、3人は魂のまま、魔宮からハーデスを冥界に追いやって戦争を終結させます。
童虎とシオンは、自分以外無人となってしまった聖域を見下ろします。シオンは教皇として聖域を立て直し、童虎は五老峰で魔星の監視をすることとなります。そしてハーデス城の激戦から生き残った少年の存在に、希望を見出します。
DMM TV:聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 紹介ページ
聖闘士星矢 :完結?ラスト(映画:聖闘士星矢 邪神エリス)のネタバレを含むストーリーをご紹介
争いの女神エリスが、氷河と面識のある絵梨衣の肉体に憑依して復活。アテナのコスモを吸い取って完全なる地上の支配を目論んでいた。
初めて聖闘士星矢の世界観に触れる観客にも馴染みやすいテレビ版初期設定を踏襲した作画、そしてキャラ設定。短い尺ながら、星矢達主要5人の、鉄板とも言えるお約束事項満載の、既にドツボにハマっているファンへのプレゼント的な作品とも言えます。
聖衣を脱いだら強くなる紫龍、マザコンな氷河、本当はめちゃくちゃ強いくせにちゃんと兄の助けを待っている瞬、本当はずっと出るタイミングを影から狙ってる? かのような一輝……など、黄色い悲鳴を上げたくなるような、長年のファン垂涎のご褒美シーンが満載です。
そして以降の作品の王道となる、射手座の黄金聖衣をまとった星矢が放った矢によって、エリスの額を打ち抜き、黄金のリンゴも破壊してエリスの目論見を阻止するのでした。
この先の劇場版の典型パターンとも言える土台が、この作品でしっかりとファンに受け入れられたと言えるでしょう。
聖闘士星矢 :完結?ラスト(映画:聖闘士星矢 神々の熱き戦い)のネタバレを含むストーリーをご紹介
東映まんがまつりの一作として、1988年に公開されました。オリジナルストーリーながら、原作の世界観を崩すことなく、後のテレビ版のアスガルド編の原案ともなった作品です。北欧神話にスポットを当てています。
神々の戦いが行われると聞き調査にやってきた氷河ですが、主神オーディーンに仕える地上の代行者・教主ドルバルによって洗脳されてしまい、更に氷河を探しにきたアテナはオーディーン・シールドに封印されてしまいます。
聖域の支配を目論むドルバルは、黄金聖闘士に匹敵する実力の持ち主。星矢達はアテナを救うべく立ち上がりますが、彼らの前には神闘士達が立ち塞がります。
彼らを従え、圧倒的な強さで聖闘士達の聖衣も砕くドルバルでずか、射手座の黄金聖衣を纏った星矢の矢によって撃ち抜かれ、果ては一心にアスガルドの繁栄と平和を祈るフレイが命を投げ打って崩したオーディーンの像の劍によって貫かれます。
ドルバルは他のラスボスと違い、唯一、神ではなく星矢達と同じ人間である為、他作品での復活がないということも、特筆すべき点です。
聖闘士星矢 :完結?ラスト(映画:聖闘士星矢 深紅の少年伝説)のネタバレを含むストーリーをご紹介
こちらも1988年に同じく東映まんがまつりの一作として上映されました。「神々の戦い」とこの作品は、数々の劇場版の中でも、原作の世界観を生かしながらオリジナルのストーリーを作り上げたとして評価が高く、この「真紅の少年伝説」は4作の中で最も人気・評価共に高かった作品でもありました。
アテナの兄で太陽神アベルが復活。地上を神々の手に取り戻すため人類の粛清を目論みます。そして立ち塞がるアテナを死の国に堕とし、太陽神に与えられた聖衣を着たコロナ聖闘士を差し向けます。
十二宮編で死んだ筈の5人の黄金聖闘士達も復活しますが、正義なき彼らは紫龍、氷河、瞬と一輝の前に倒れ、アテナを殺されたことに怒ったカミュとシュラはアトラスらに倒され、聖衣を氷河らに託します。
戦いに諦めかけた星矢でしたが、サガの身を呈した叱責によって小宇宙を高め、セブンセンシズに目覚めます。果ては、射手座の黄金聖衣をまとい、その矢でアベルを打ち抜き、コロナ宮殿ごと破壊します。
この戦いで、星矢ら五人はそれぞれ黄金聖衣を託されて、友を思う力からセブンセンシズに目覚め、アテナを救い、地上を守り抜くのでした。
聖闘士星矢 :完結?ラスト(映画:聖闘士星矢 最終聖戦の戦士たち)のネタバレを含むストーリーをご紹介
この作品は、東映まんがまつりで上映された劇場版の第4作目となります。神によって魔界に落とされていた堕天使ルシファーが、これまでの3作で星矢達に倒されていたポセイドン、アベル、エリスの3人の小宇宙によって目覚めてしまいます。
天変地異を起こして人類を破滅させることを盾にアテナの命を要求します。伏魔殿へ至る茨の道でアテナの血肉を吸いあげてポセイドンらの復活の餌にしようと目論むルシファー。
しかし、4戦神が立ち塞がり、手も無くやられてしまう星矢ら5人。生き残っていた黄金聖闘士達も倒され、アテナ神殿も破壊された今、世界の破滅が迫ります……が、今回は、いつも瞬のピンチに必ず現れる一輝兄さんは珍しく弟を突き放し、ママンへの思慕に引きずられることの多かった氷河がそれを乗り越えるなど、数々のお約束に変化が生じたことも話題になりました。
しかし、やはり最後は、アテナの聖闘士としての誇りを取り戻した黄金聖闘士達の小宇宙を乗せた射手座の黄金聖衣の矢で、ルシファは貫かれてポセイドンらと共に再び魔界に封印されるのです。
聖闘士星矢 :完結?ラスト(映画:聖闘士星矢 天界編 序奏〜overture〜)のネタバレを含むストーリーをご紹介
前4作品から15年を経て作られた劇場版。原作用に構想されていたものを車田先生が三部作というスケールでの制作を企画し、提供した、要は、お墨付きの作品でした。しかし出来上がった作品は元々の構想からは遠いものとなり、ファンの評価も別れることに。
傷ついた星矢を看病するアテナこと沙織との交流が主眼になっており、いつもの星矢以外の青銅聖闘士達の活躍シーンが少ないのもまた、厳しい意見に晒される要因とも言われています。
更に、長期アニメには避けて通れない声優陣の声質問題も噴出し、後の作品では度々声優交代が悩みの種としてファンの間で取り沙汰されていきます。
天界編はその名の通り、アテナを守るためにこれまで多くの神を倒したことを神に抗ったと見なされた星矢らと、人類を守るために神の地位をアルテミスに譲って力を失った沙織が、神々の怒りと絶対的な力に晒される物語です。
人類の愛の力を信じながらも、共に神の前では無力であり、アテナの兄・アポロンに沙織を殺されかけたところで聖衣を纏わずに星矢が挑みかかります。
その果てに、神へ逆らった罰として厳罰に処されるところを、アテナが神であることを放棄することで人々を救い、その代わりに星矢達は聖闘士としての記憶を全て失うこととなるのです。
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聖闘士星矢 :完結?ラスト(映画:聖闘士星矢 Legend of Sanctuary)のネタバレを含むストーリーをご紹介
2014年に公開され、世界でも上映された作品です。格段にアニメーション技術が進化し、3DCGで制作されています(上映は2D) 時を経たことで、主要キャラの年齢など基本設定が変更され、声優陣も大きく変更されています。
アイオロスが聖域から抱いて逃げてきた赤ちゃんを城戸光政が育てて16年、彼女は不思議な力を持つことに少し恐怖を感じていました。光政は沙織がアテナの化身であることを知っており、沙織を守るべく聖闘士となれる素質を持った少年たちを世界に放ち、聖衣を持ち帰らせることに。
やがて、聖域の教皇が偽アテナを仕立て、沙織の抹殺を試みます。初めは教皇派についていた黄金聖闘士達も、沙織の小宇宙に気づき、彼女が本物で、地上を掌握する野望を持っていたのは教皇を名乗るサガという男であることを知ります。
最後には、アテナの小宇宙を浴びた星矢がセブンセンシズに目覚め、サガと教皇の座を争ったアイオロスが託した射手座の聖衣の力を借り、サガを撃ち抜くのでした。
物語の土台は原作の12宮編を踏襲していますが、黄金聖闘士達のキャラ設定も変化があり、新しいシーンや世界観も感じられます。これまで聖闘士星矢の世界に触れたことのない人たちにも楽しめる作品と言えるでしょう。
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聖闘士星矢 :完結?ラスト(WEBアニメ: Knights of the Zodiac バトル・サンクチュアリ)のネタバレを含むストーリーをご紹介
3DCGによる美麗なアニメーションが話題となった作品です。世界が手に汗握る、星矢史上最高のバトル舞台と言われる黄金十二宮編を描いています。ストーリーは原作ファンならば暗誦できるほど熟知している筈なのに、卓抜したアニメーション技術による聖闘士達の技の表現など、改めて息を呑む工夫が随所に散りばめられています。
サガが善と悪の狭間で苦悩する場面や、星矢の少年期にも焦点が当てられ、ドラマとしても丁寧な構成になっており、原作の熱き血潮はしっかりと根付いているといえるでしょう。
ファンにとっては、黄金聖闘士達が縦横無尽に画面の中で技を繰り出す垂涎シーンも満載で、聖衣がしなる様子、質感をリアルに感じることができます。
十二宮編の後半に当たるPART2は、この2024年4月に配信されたばかりです。
ただ、この3DCGという表現にも評価や好みが分かれるところでもあります。しかしながら、新しい声優陣の名演技と合まって、日時計の火が消える寸前に全員の小宇宙を結集してアテナを救うシーンなどは、世界中が拳を握って心を熱くすることでしょう。
DMM TV: Knights of the Zodiac バトル・サンクチュアリ 紹介ページ
聖闘士星矢 :完結?ラスト(実写映画:聖闘士星矢 The Beginning)のネタバレを含むストーリーをご紹介
2023年、新田真剣佑のハリウッド初出演作品として製作されました。アクションに長けた俳優とCGが融合した、原作やアニメで表現された技の再現性の美しさが話題となりました。
また、聖衣もただCGで全て作るのではなく、役者の動きに合わせた衣装としての聖衣も合わせて製作されることで、より現実味のある動きとなり、その聖衣のクオリティについても一定の評価を得ています。
設定は原作とは違い、姉と生き別れた星矢がスラムの地下格闘場で戦っているところから始まります。劣勢に立たされた時不思議な力を発揮して相手を倒した星矢。謎の集団に襲われ、やがてアルマン・キドと出会い、それがアテナを守る聖闘士の小宇宙なのだと知らされます。
実はアルマンの娘がアテナの宿命を背負っていたのです。やがて星矢はマリンの元で修行を積み、聖闘士として成長します。ここでは鳳凰星座のネロがラスボスとして登場します。
原作の第一話を二時間に幅広く濃厚にした作品ですが、他の青銅聖闘士達は登場せず、これから神々との戦いに備えて仲間を探し、共にアテナを守る……と誓うところで幕を閉じます。
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聖闘士星矢 :最終回、ネタバレ①ゴールドセイントは何人いますか?をご紹介
ギリシャの聖域を守る黄金聖闘士は、アテナ神殿に至るまでの唯一の道である十二の神殿にそれぞれ一人ずつ配置され、12人で、アテナと聖域とを守っています。それぞれが聖闘士の中の最上級の実力を持ち、それを認められたからこその黄金聖闘士という称号でもあります。
セブンセンシズにも目覚めている彼らは、それぞれ特質を持っており、全聖闘士に影響を及ぼせるほどの力を持っていますが、神ではありません。ですから、戦えば傷つき、時に命を失い、魂となって星矢達若き聖闘士に遺志を託すこともあるのです。
強さゆえに力と権力に翻弄されることもありますが、根本は、アテナに忠誠を誓った聖闘士の中の聖闘士であるのです。
聖闘士星矢 :最終回、話題①聖闘士星矢 NEXT DIMENSION 冥王神話は完結していますか?をご紹介
週刊少年チャンピオンで2006年、合併号での前作ラストエピソードの再編集を皮切りに、全ページフルカラーとして連載開始。CG技術の導入によって実現したものの、やはり週刊連載の維持は難しく、不定期連載となり、2024年31号にて完結しています。
過去に完結した原作とは別作品として、前作の243年前の聖戦が舞台となって始まりましたが、途中で星矢らが登場してからは、完全に後日談の要素を持ち、天界編のキャラクターも再登場します。
赤子の姿にされてしまい弱体化したアテナを救う為、聖闘士達が過去と未来を行き来します。現生の聖闘士達の前世とも呼べる特徴と性格のよく似た彼らと、アテナを守る正義という共通項の元にハーデスを始めとするオリンポスの神々と戦います。
神に逆らい、増長する星矢を始めとする聖闘士達や人類に厳しい罰を与えようとする兄アポロンの前に、アテナは敢然と立ち塞がります。そして聖域や人々の命と引き換えに神であることを捨て、一人の人間としての短い生涯を選ぶことで人々の助命を願います。
人間界に戻った彼らは、違いが何者であったかも気づかずに、通り過ぎるのでした。最後に、人とは何か、神とは何か、究極の疑問が読者に投げかけられたのです。
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聖闘士星矢 :最終回、話題②聖闘士星矢EPISODE ZEROは完結していますか?をご紹介
車田先生御自身の手で書かれた短編外伝です。チャンピオンRED誌上にて2018年の2月号から4月号に掲載されました。後に続くORIGIN、DESTINYとも絶妙に絡んでいます。
アテナが生まれたばかりの頃、十二宮編の13年前に遡ります。次の教皇を選定し、ハーデス戦に備えるために黄金聖闘士達が集結します。この時まだ年少であったムウ・アルデバランら6人は、一時聖域を離れることとなります。
しかし悪霊に乗っとられ地上支配を目論む教皇の動向に疑問を持ったアイオロスが、正に短剣で刺されようとした赤ん坊のアテナを救い出し、反逆者として真実を知るべくもない黄金聖闘士達に追われる身となるのでした。
本編では僅かに触れられていただけのアイオロスの秘話や、黄金聖闘士達の素顔にスポットが当てられ、黄金聖闘士ファンにはたまらない逸話が満載です。
聖闘士星矢 :最終回、話題③聖闘士星矢 聖闘士星矢 ORIGINは完結していますか?をご紹介
Epsode 0と同じく、車田先生ご自身の手で書かれた短編外伝で、2019年2月号から4月号に掲載されました。サガの乱で、星矢が翳したアテナの盾によってサガに取り憑いていた悪霊レムールが消し飛ぶところから始まります。
前教皇を斃し、凶星から生まれたレムールに唆されるままにアテナに刃を向けたサガは、自刃します。かつてサガとカノンが双児宮で前教皇に拾われた時、童虎は三つ子かと思う第三の星の存在に気づいていました。
それこそが邪神ケールから生まれ正しき星に取り憑くと言われる悪霊レムールだったのです。サガの死を知った弟・カノンは、地上と海底支配の野望を胸に、海皇の戟を手にケールの前に現れます。
サガの乱によって聖闘士が激減し、ハーデス軍の有利を確信していたケールは、カノンによって顔に傷をつけられるのです。
これまで詳しく語られることのなかった全ての発火点とも言えるサガとカノンの秘密が、この作品で明かされるのでした。
聖闘士星矢 :最終回、話題④聖闘士星矢 DESTINYは完結していますか?をご紹介
この作品も車田先生ご自身の手による全1話の短編外伝であり、ポセイドン編後の裏側が語られています。
ポセイドン軍とアテナ軍との死闘の後、カノンは自決をしようとします。しかしその頃、邪神ケールは氷地獄コキュートスに堕とされて苦しむサガに永遠の命をやると囁きます。同じくデスマスク、アフロディーテもその誘いに乗り、冥聖衣を纏った3人は聖域を目指します。
自決の際に不穏な小宇宙を感じたカノンは、アテナに何度も命を救われた上は、邪悪を取り払ってから死んでも遅くはないと、アテナの聖闘士として戦う道を選びます。
短編ではありますが、これまであまり深く触れられなかったカノン側の心情が語られ、根はアテナの聖闘士だったのだと、数々の伏線に答えが出されるのです。
聖闘士星矢 :最終回、話題⑤聖闘士星矢 EPISODE.Gは完結していますか?をご紹介
偽教皇となったサガによるアテナ殺害を阻止し、アイオロスが聖域から追われる身となって6年後。冥府に封印されていたティターン神族が復活。大神クロノスの復活を目論んで聖域への侵攻を開始します。
未曾有の危機に際し、まだ13才であった獅子座のアイオリアら、黄金聖闘士の少年たちが立ち向かいます。実兄アイオロスを反逆者と決めつける聖域では肩身の狭い思いをしながらも、偉大な戦士であった兄を敬慕し、やがて自身も大きく成長していきます。
周りの黄金聖闘士達も、伝説の勇者であるアイオロスを本当は崇敬していたのです。アイオリアの雷によって封印を解かれたクロノスは、記憶操作されたまま一時は黄金聖闘士とも和解の兆しを見せますが、本来の記憶を取り戻し、アイオリアと対決、破れて冥界へと落ちる最中、息子であるハーデスに自分の神力を捧げる代わりに、アイオリアを助けさせるのです。
聖闘士星矢 :最終回、話題⑥聖闘士星矢 EPISODE.G アサシンは完結していますか?をご紹介
山羊座の黄金聖闘士シュラをメインに、かつての青銅聖闘士が黄金聖衣を継承し、日本でそれぞれ社会生活を送っている中での戦いを描いています。但し星矢は、数多の死闘による肉体の損傷と、心臓を蝕むハーデスの呪いにより、友の足を引っ張ることのないように一線を退きます。女神の信託を受けて聖域から無断で来日したシュラ。そして彼を撃つため聖域から遣わされたアイオリア。
実はアイオリアはゼウスの依り代とされています。別世界(ロストワールド)という現世との並行世界からやってきたアイオリアの中のゼウスと死闘を繰り広げるシュラ。
やがて手足を失ったシュラに星矢が自らの鎧である雨叢雲剣を託し、シュラはその剣でゼウスを一刀両断にします。そして全てが闇に消え、やがて有るべき『地』あるべき『時』へと戻り、現世に訪れた全ての暗殺者が消え去ったのでした。
このEPSODE.GのGとは黄金聖闘士の事であり、星矢たちのバックアップ的な役割が多かった彼らのうちの誰かが主役になるのが、このシリーズの大きな目玉だと言えます。
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聖闘士星矢 :最終回、話題⑦聖闘士星矢 EPISODE.G レクイエムは完結していますか?をご紹介
地上が炎に包まれ、星座が消滅。聖域も陥落する中、神殿に囚われたアテナは滅び、射手座の黄金聖衣を継承した星矢も人柱となって死んだ……神の勝利を確信した一つ目神達でしたが、アテナは再び赤子として生まれ変わり、炎の中から不死鳥一輝が蘇ります。
地上に聖衣を持たぬまま無謀な戦いに挑む一輝。しかし暗黒聖闘士が黄金聖衣を復活させ、一輝は獅子座の黄金聖衣を纏い、希望の光となって挑みます。
やがてポントスを退けながらも瀕死の重傷を負った一輝は、紫龍の治療も拒み、覚醒したアテナによって異次元から呼び戻されて駆けつけてくる仲間の小宇宙から、別れを告げるかのようにデスクイーン島へと向かいます。
死の炎かはたまた再生の炎か、神の意志に己の命を託す一輝。自我に目覚める前に沙織を始末するつもりだったポントスも、仕切り直しとばかりに姿を消します。
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聖闘士星矢 :最終回、話題⑧聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話は完結していますか?をご紹介
舞台は18世紀のイタリアであり、243年前の聖戦が舞台です。天馬星座の聖闘士テンマは、幼馴染のサーシャと再会。彼女が今世のアテナであり、サーシャの兄アローンが冥王ハーデスだと知ります。
描いたものの命を奪うロストキャンバス を使って人類を滅ぼそうと企むハーデスと、ポセイドンの助力によって魔宮へと追い詰め、死んだ12人の黄金聖闘士達の魂の力も借りて、サーシャ、テンマはアローンの体からハーデスを追い出します。
やがて3人はハーデスをエリシオンに封印し、聖戦を集結させます。生き残ったのはシオンと童虎のみ。童虎は、アテナに託された数珠に封印された108の魔星を五老峰で監視し、シオンは教皇として無人の聖域を復興することを約束します。
そこに、アルデバランの弟子でハーデス城からただ一人生還したテネオが現れ、シオンは希望の光を見いだすのでした。五老峰には星が輝き、次代を担う聖闘士の姿を童虎に夢想させるのでした。
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聖闘士星矢:完結?最終回(漫画・アニメ・OVA・映画・WEBアニメ)・結末のファンの感想・考察をご紹介
原作を土台としたスピンオフも膨大ながら、しっかりとそれぞれが原作が持つ魂を受け継いでいることから全ての作品が今もなお愛され続けています。つい最近まで誌上で紡がれていた物語も、往年からのファンだけではなく、若い世代のファンをしっかりと惹きつけています。
世界的にも人気の根強い聖闘士星矢。その聖衣のデザイン性の豊かさもさることながら、キャラクター達が持つ熱い友情、正義が、人との関係性が薄まりつつある現代にこそ求められているのかもしれません。
車田先生をはじめ、先生の作風にリスペクトした多くの漫画家、キャラクターデザイナー達の熱い想い無くしては、ここまでの派生はなかったものと思います。それぞれ評価が分かれる作品もありますが、それだけ反響があるということに他なりません。
また、土台となる原作の、密やかな部分に焦点を当てた心憎い外伝もまた、原作ファンや新たなファンをがっちり掴んだ要因とも言えるでしょう。
君は小宇宙を感じたことがあるか! セブンセンシズに目覚めろ! 社会生活の中での苦しい局面で、この言葉を心の中で叫んで歯を食いしばった経験があるファンは少なく無い筈です。