この記事では、はだしのゲン:完結?最終回、ネタバレを含む最後のラストシーンの結末!|ファンが徹底考察!?をご紹介しております。
「はだしのゲン」ですが、2024年6月現在、既に完結しております。本作は週刊少年ジャンプで1973年に連載が始まり、途中で掲載誌を変えながら1987年まで連載が続きました。
はだしのゲンとは
『はだしのゲン』は、中沢啓治先生による日本の漫画作品です。自身の原爆による被爆体験を基にした自伝的な内容が特徴です。
この漫画を原作として、実写映画やアニメ映画、テレビドラマも製作されています。戦中戦後の激動の時代を必死に生き抜こうとする主人公中岡ゲンの姿が描かれています。
『はだしのゲン』は、当初「週刊少年ジャンプ」で約1年半連載されました。その後、1975年から連載再開し、連載先が変わっていきました。
革新市民団体雑誌の「市民」(1975~76年)、日本共産党中央委員会の「文化評論」(1977~80年)を経て、1982から87年まで日教組の機関誌「教育評論」に連載されました。
この作品は自伝的な内容で、多くのエピソードが中沢自身の体験に基づいています。作者は反戦漫画として描いたのではなく、それ以上に「踏まれても踏まれても逞しい芽を出す麦になれ」という「生きること」への肯定の意味を込めて、「人間愛」を最大のテーマとして描きました。
発表末期は終戦から何年も過ぎた戦後の内容となっており、昭和天皇やアメリカ軍、アメリカ合衆国に対する批判、警察予備隊発足に対する批判も含まれています。
しかし、原爆の傷痕は根強く描かれています。
時代考証の間違いや左派的な主張をはじめ、作品の内容や表現について様々な意見がありますが、中沢の実体験に基づく原爆の惨禍や当時の時代背景を表現しながら、エンターテインメントとしても読ませる作品として国内外で高く評価されています。
『はだしのゲン』は、映画、ドラマ、アニメ、ミュージカル、絵本、講談化もされています。2010年のgooランキング「読んでおきたい日本史モノマンガランキング」で第1位に選ばれました。
2007年の核拡散防止条約運用検討会議では、日本政府代表団が英訳版を加盟国に配布しました。2018年9月時点で累計発行部数は1000万部を突破しています。
はだしのゲン :完結しているか?をご紹介
「はだしのゲン」ですが、2024年6月現在、既に完結しております。本作は週刊少年ジャンプで1973年に連載が始まり、途中で掲載誌を変えながら1987年まで連載が続きました。
なお、「はだしのゲン」の続編にあたる東京編が描かれる予定でしたが、2012年に作者である中沢啓治さんが亡くなったため、亡くなるまでに描かれた2話分32ページは雑誌等への掲載はされておらず、広島にある平和記念館に寄贈されております。
はだしのゲン :完結?ネタバレを含むあらすじ・見どころをご紹介
「はだしのゲン」は戦時中の日本、1945年8月6日の広島で被爆した少年ゲンを主人公とした物語です。
この物語は原爆投下前から始まります。そこでは戦時中の広島で小学校に通うゲンをはじめとした家族たちがどんな暮らしをしていたのかが赤裸々に語られております。
そして、原爆投下を経て、原爆直後の広島でゲンたちが様々な局面にあいながらも生き抜き成長していく、そんな物語です。
「はだしのゲン」の一番の見どころはやはり、作者本人が体験した原爆の様子がマンガとして表現されていることです。
作者である中沢啓治さんはゲンと同じく広島で被爆しており、「はだしのゲン」ではその体験がそのままマンガになっております。
原爆の悲惨さや原爆直後の広島で人々がどのような暮らしをしていたのか、そして、どんな想いで復興を成し遂げたのかが「はだしのゲン」から読み取ることができます。
また、原爆の物語となると残酷で悲しい展開になるように思ってしまいますが、作者の作風も相まってか、残酷だけでなく時に笑い、時にゲンの成長を感じさせる作品となっております。
何度踏まれても芽を出す麦のようにたくましいゲンの生きざまを見ることができるとても良い作品です。
はだしのゲン :完結?最終巻(漫画)のネタバレを含むストーリーをご紹介
「はだしのゲン」の最終巻では広島で順調に成長したゲンが中学を卒業し、様々な体験を経て上京するところまでが描かれております。
中学を卒業し、絵を描くことで生きていくことを決めたゲンでしたが次々と不幸な目にあってしまいます。
街中で偶然出会った少女に恋しますが、その少女は原爆症で亡くなり、これまでずっと一緒に過ごしていた仲間の一人であるムスビはヤクザに嵌められ薬物中毒となってしまい亡くなってしまいます。
弟の生き写しのような少年、隆太はそんなムスビの仇をとるためにヤクザをピストルで撃ち殺してしまい、警察に捕まってしまいます。
不幸続きのゲンでしたが、絵描きの師匠である天野星雅に諭され東京に向かうことを決意します。そして、広島駅から東京へと向かうのでした。
はだしのゲン :完結?最終回(第一期)のネタバレを含むストーリーをご紹介
「はだしのゲン」の第一期は週刊少年ジャンプで掲載された内容になります。原爆投下前の日常から、原爆投下後の生活までが描かれております。
小学生であるゲンは戦時中で貧しい中、兄弟たちと少ない食料を巡ってケンカしたりする日々を送っていました。
そんな中、8月6日を迎えたゲンは小学校の前で被爆してしまいます。ゲンはたまたま門の影にいたため助かります。
凄惨な光景が広がる中、ゲンは家族を探しに自宅へ向かいますが、父と姉、弟が家の下敷きになり、その後の火事で亡くなってしまいました。生き残った母と周辺をさまよいますが、母は何と産気づいており、そのままゲンの介助を経て出産いたします。
こうして原爆を生き残ったゲンは母と生まれたばかりの妹の友子と共に焼け野原となった広島で生き抜くために奔走するのでした。
その後、母の友人の下で暮らし始めますが戦時中ということもあってあまり歓迎はされませんでした。
新たな生活で死んだ弟にそっくりな少年隆太と出会い一緒に暮らし始めたり、原爆症で苦しむ絵描きと出会ったりと原爆によって変わってしまった広島の人々の生活に触れながらゲンは成長していきます。
そして、戦争が終わり戦争によって別れ離れになっていた兄弟たちも戻りゲンを取り巻く環境が再び変わっていく中、ゲンの妹である友子が栄養失調で亡くなってしまいます。
原爆の日にゲンが取り出した妹とあってゲンは人一倍友子に愛情を寄せており、友子のために栄養のある食料や治療代を稼ぐなど行っておりましたがその努力のかいもなく、友子は亡くなります。
はだしのゲン第一期はここで終わりとなります。
はだしのゲン :完結?最終回(第二期)のネタバレを含むストーリーをご紹介
「はだしのゲン」の第二期は掲載誌が週刊少年ジャンプから変わります。ここでは原爆投下後の広島で成長したゲンが広島を離れるまでが描かれます。
第二期ではゲンやゲンの仲間たちが戦後の広島の中で様々な騒動に巻き込まれていきますが、母もついに原爆症で倒れてしまいます。
病床に倒れた母の入院費を稼ぐために兄は出稼ぎに向かい、ゲンもお金を稼ぐために奔走したりします。
しかし、そんな折、隆太をヤクザから救ってくれた養父の平山松吉が亡くなってしまいます。松吉は元新聞記者で、かつて小説で賞をとれるほどの文達者でした。
ゲンたちはそんな彼が残した遺作「夏のおわり」を本にし、無償で配布いたしましたが、本の内容が原爆や戦争、アメリカを糾弾するものだったため、アメリカ兵に捕まってしまいます。
アメリカ兵に拷問されると思い込んだゲンたちは拷問に耐える訓練として洗面器で尻を叩き始めました。それを見たアメリカ兵はゲンたちが精神的に参っておかしくなってしまったと勘違いし、ゲンたちは解放されます。
そんな風にゲンが奔走する中、母はついに余命を宣告されてしまいます。母との思い出を作るために京都旅行へ向かいますが、旅行先で吐血した母はそのまま亡くなってしまいます。
原爆による放射能のせいで遺骨さえも灰になってしまったことにゲンは悲しみますが、かつての父の言葉を思い出して奮起するのでした。
やがて中学生になったゲンですが、これまでと同じように様々な人たちの死や戦後の慌ただしい空気の中、父と同じ絵描きになることを夢見ます。絵描きの天野星雅に師事し、絵の修行をしながらひょんなキッカケで知り合った看板屋でアルバイトすることにもなります。
順風満帆なゲンでしたが、初恋の人を亡くし、一緒に暮らした仲間も亡くし、弟代わりの隆太もいなくなり一人になってしまいます。失意の中、天野星雅に諭されゲンは東京へ向かうことを決意し、広島を後にします。
はだしのゲン :完結?最終回、ネタバレ①はだしのゲンの政二の最後は?をご紹介
政二さんは原爆によって全身やけどを負ってしまった画家の青年です。最後には原爆症のため亡くなってしまいますが、その生きざまは読者の心に残るようなものでした。
焼け野原となった広島で仕事を探していたゲンは一日三円(現代でいう3000円ほど)の仕事を紹介されます。それは原爆によって全身やけどを負ってしまった吉田 政二の身の回りの世話をすることでした。
当時、原爆にあった人は伝染病患者のように扱われ、触れるだけでも病気がうつると言われておりました。そのため、家族は政二を避けていたのです。
政二は身の回りの世話を始めたゲンを始めは毛嫌いますが、ゲンが原爆症を怖がっていないことを知り、ゲンの人となりに触れて徐々に心を開き始めます。
政二は大学に通いながら絵を描くアマチュア画家で、賞を取るほどの腕前でしたが、全身やけどのせいで筆を持つことは出来なくなってしまいました。政二はそのことを憂い半ば自暴自棄になってしまっていたのです。
ゲンの励ましにより政二は希望を抱くようになり、ついには口で筆を持ち、絵を描くようになりましたが、原爆症が悪化し政二は死んでしまいます。ですが、通夜で突如復活し、棺桶から這い出ますが原爆症が怖い家族は邪険に扱い、政二は報われないまま本当に死んでしまいます。
はだしのゲン :完結?最終回、ネタバレ②はだしのゲンの母は死亡していますか?をご紹介
ゲンの母である君江は最終的に亡くなりました。8月6日に出産し、その後も親としてゲンや友子、隆太を支えたゲンの母ですが、原爆の放射能の影響で胃ガンとなりそのまま亡くなってしまいます。
母のためにお金集めの奔走をしたゲンですが、稼いだお金は母を京都旅行に連れていくことに使われます。母は旅行先で吐血し、そのまま亡くなりますが最期に楽しい思い出ができて満足だったことでしょう。
ゲンの母で印象的なエピソードは火葬した後、骨すらも灰となってしまったことです。これは放射能の影響によるもので、作者の中沢啓治さん自身が経験した出来事でもあります。
はだしのゲン :完結?最終回、話題①はだしのゲンが禁止された理由は何ですか?をご紹介
禁止されたのは内容が現代にそぐわしくないからですね。「はだしのゲン」は1973年に連載を開始したこともあって今ではアウトな表現や言葉遣いを使っている場面があります。
また、生活様式もかなり変わっておりますので平和教育だからと言って子供たちに読ませるのは適切ではないと思われたのかもしれません。
また、「はだしのゲン」は掲載誌が変わったこともあり、途中から政治色が強くなってしまっております。そのことも禁止された要因の一つだと思います。
はだしのゲン :完結?最終回(漫画・アニメ)・結末のファンの感想・考察をご紹介
「はだしのゲン」は知らない人から見ると絵柄が強くグロテスクで政治色が強い作品だと思われがちですが、中身はコミカルな面も多く、一部はネットミームになるなど、とっつきやすい作品です。
特にジャンプで連載されていた箇所には原爆投下直後の描写がありますがグロテスクながらも続きが気になる構成となっており子供でも読みやすいかと思います。
また、登場する人物一人一人が生きていると実感するほどのエピソードが含まれており、大人になればなるほど、深みが理解できるほど、面白い作品です。
後半部分は天皇批判等、政治的な面が見えてしまいますが、作品の根幹にある『原爆で焼け野原となった広島でゲンや仲間たちが成長していく』という要素は色あせることなく最後まで続いていくため、マンガ好きなら一度は読んでほしい作品だと思います。