この記事では、のだめカンタービレ:完結?最終回、ネタバレを含む最後のラストシーンの結末!|ファンが徹底考察!?をご紹介しております。
2001年から2010年にかけて『Kiss』で連載され、全25巻のコミック(24と25巻はアンコールオペラ編)が刊行。更に2021年からは、番外編や本編細部に手を加えた新装版が刊行されました。その新装版も2022年には13巻で完結しています。
のだめカンタービレとは
『のだめカンタービレ』は、二ノ宮知子先生によって描かれたクラシック音楽をテーマにした日本の漫画作品です。
2001年から2010年まで女性漫画誌『Kiss』にて連載されました。
主人公の野田恵(のだめ)と千秋真一が中心となり、音楽を通じて成長していく様子が描かれています。この作品は、テレビドラマ、アニメ、映画と多岐にわたってメディア化され、広く知られるようになりました。
連載の開始は『Kiss』2001年14号からで、作者の妊娠・出産による休載を経て、2009年に連載が再開され、同年に完結しました。
また、漫画の魅力をさらに深く掘り下げる番外編も連載されました。漫画のシリーズ累計発行部数は3900万部に達し、第28回講談社漫画賞少女部門を受賞するなど、その評価は非常に高いです。
本作は、クラシック音楽の基本から専門的な知識まで、読者に音楽の素晴らしさを伝える一方で、登場人物たちの人間関係や成長が緻密に描かれています。特に、主人公の千秋とのだめの関係は、多くのファンに支持される要因の一つです。
連載20周年を迎えた2021年には新装版が刊行され、さらにその後の物語が展開されるなど、長きにわたって読者と共に成長してきた作品です。音楽だけでなく、登場人物たちの生きざまにも焦点を当て、多くの読者に感動を与え続けています。
のだめカンタービレ :完結しているか?をご紹介
2001年から2010年にかけて『Kiss』で連載され、全25巻のコミック(24と25巻はアンコールオペラ編)が刊行。更に2021年からは、番外編や本編細部に手を加えた新装版が刊行されました。その新装版も2022年には13巻で完結しています。
過去のトラウマのせいで才能がありながら世界に羽ばたけず燻る千秋と、ゴミ屋敷のピアニストとばかりに、天賦の才をやはり過去のトラウマで花咲かすことができずにもがく、のだめ。
才能があるからこそ互いの宝の持ち腐れ状態に手を差し伸べ、何とかチャンスを掴んで才を引き出そうとします。
音楽家としての内面の苦悩と成長、才能だけではチャンスを掴めない世界の厳しさ、そこに千秋とのだめの恋愛模様も絡みます。
最終巻、千秋はのだめに指輪を贈るものの、結婚をしたという描写はないまま、最終話を終えています。
演奏家としての成功は、コンクール入賞でも名門音楽学校卒業でもありません。果てしのない音楽家としての道を歩く彼らだからこそ、明確な終わりは必要ないのかもしれません。
のだめカンタービレ :完結?ネタバレを含むあらすじ・見どころをご紹介
音大生ものによくありがちな、良家の子女が華やかな世界で若き才能を花咲かせて……ではなく、音楽家として成長する一握りの光と、大多数の影つまり音楽では食べられない音大生達……そんなリアルな現実にも目をそらすことなく描かれています。
音楽の英才教育を受ける環境にあった千秋と、ごくごく普通の家庭に育ち、娘の才を信じる親の仕送りで何とか音大に通うのだめ。
しかし千秋はのだめに天賦の才があることを見抜き、それを引き出し、光の下で輝かせる為に奔走します。
いつしか、二人は互いの存在が互いの才能を引き出す関係にもなり、二人を軸に、仲間達と多くのステージを共有していく中で人間として音楽家として成長していきます。
やがてトラウマを克服してパリに留学することとなる二人は、そこでも栄光と挫折を繰り返しながら、互いの存在に刺激を受け、また支え合いつつ、大きなチャンスを掴んでいきます。
恋愛コメディとしての楽しさもさることながら、苦悩を抱えながら這うように音楽に食らいついていく若き音楽家達の、人間ドラマとしても十分に堪能できるのです。
のだめカンタービレ :完結?最終巻(漫画)のネタバレを含むストーリーをご紹介
ロンドンでのミルヒとの公演で旋風を巻き起こす勢いで大成功を収めたのだめ。
しかしそれは、千秋とルイとの演奏へのジェラシーであったり、ミルヒの策略だったりもするのですが……のだめは、そんな後ろめたさも手伝って千秋と会うことを拒否。それどころか、また腑抜け状態になって失踪してしまいます。
やがて、のだめがパリに戻ったことを聞きつけた千秋は、子供達と楽しそうにアンサンブルを楽しむ姿を目にします。千秋とのコンツェルトを目標にしながらも、それを達成するための苦しさの中で、純粋に音楽を楽しむことを見失っていたのだめ。
千秋もまた、のだめの思い通りにさせてやりたいと思いつつも、やはり、この才能は埋もれさせず、舞台に引き上げたい、と決心。
のだめを無理やり2台ピアノの練習室に連れていき、音大時代に初めて二人が弾いたモーツァルトの二台ピアノのためのソナタを演奏。互いに、あの頃と段違いに成長した互いの技術や音楽性を手応えに、改めて、二人で音楽を共有することの幸福を噛みしめます。
そして、のだめは追試を受けて学校に残る道を確保し、学びつつプロとしての活動も始めることとなります。仲間達もそれぞれ自分の道を歩き出すのです。
のだめカンタービレ :完結?最終回(アニメ:第1期)のネタバレを含むストーリーをご紹介
トラウマを克服し、漸く世界へ羽ばたく決意をした千秋。R☆Sオケのメンバーに、自分の代わりの指揮者を紹介します。
一方ののだめは、コンクールの途中で止まってしまい、即興で乗り切るものの失格になってしまい、千秋と一緒に留学しようという目標を失って実家に引きこもってしまいます。
全くピアノに触れずにいるのだめを心配する両親。そこへ、数少ない手がかりから住所を突き止めた千秋が訪れます。
実は、主科担当の江頭先生はのだめの海外留学の道筋を手配してくれており、電話で先生と話をしながら留学に思いを膨らませるのだめを、千秋が後ろから抱きしめます。
その前に試験に受からなくてはならないのですが、二人は互いに世界への障壁となっているトラウマを乗り越え、将来を見据えます。
とはいえ、ここで大団円は早すぎます。音楽家としては、やっと土俵の端に乗っかった程度ですから。
ここから、次のパリ編で、二人がどんな現実を突きつけられ、どう乗り越えていくかが鍵となるでしょう。
しかしながら、土手で千秋がのだめを抱きしめるシーンを見て、この先の二人がひとまず一緒に留学できそうだなぁと、安堵したファンも多かったことでしょう。
のだめカンタービレ :完結?最終回(アニメ:第2期)のネタバレを含むストーリーをご紹介
パリに渡った千秋とのだめ。ピアノ科でありながら指揮者を目指していた千秋は、難関のプラティニ・国際指揮者コンクールに挑戦します。
憧れのヴィエラ先生の直弟子と対面し、世界の広さを目の当たりにして動揺する千秋ですが、確実に勝ち進みコンクールに優勝。
シュトレーゼマンの音楽事務所と契約をし、彼の助手として演奏旅行に付き添うことに。
一方ののだめも、音楽学院でレベルの高さに圧倒され、落ち込んでしまいますが、同じく学校になじめず暗い日々を送っていた黒木と意気投合。
少しずつ、前を向き始め、オクレール先生の元、着実に実力をつけていきます。
やがて、名門のマルレ・オケの指揮者の代役を引き受けた千秋。優秀な成績を収めたことで初リサイタルを行うこととなったのだめ。二人は大きな壁を乗り越えつつ奮闘します。凋落著しい名門オケの団員の裏事情に気づき、音楽家の現実を目の当たりにする千秋。
一方ののだめは、リサイタルの勧進元である伯爵のモーツァルト好きに翻弄され迷いの境地に。
やがて千秋は自分の耳を信じてオーディションで補充した団員達と、再び観客の前で音楽を楽しむ喜びを思い出し、マルレ・オケ復活への一歩を踏み出します。
のだめも、観客の心を掴む演奏で音楽を共有する楽しみを味わい、モーツァルト以外の曲も演奏することで伯爵を唸らせます。
いつか千秋とコンツェルトを弾く為に頑張る……洗礼を受け、それをまずは乗り越えた二人は、同じ目標を見るのでした。
のだめカンタービレ :完結?最終回(アニメ:第3期)のネタバレを含むストーリーをご紹介
パリ編で、千秋とコンツェルトを演奏することを目標にしていたのだめ。
しかし、先にRuiが見事な演奏で千秋と共演します。
その音楽に圧倒されたのだめは、苦し紛れに千秋にプロポーズをし、軽く躱されて打ちひしがれてしまいます。落ち込むのだめを心配したシュトレーゼマンは、自分の公演にのだめとのコンツェルトを捩じ込みます。
案の定、大成功を収めた演奏会でしたが、ただでさえ、リサイタルで大成功した後は腑抜けになりやすいのだめ。プレッシャーに負け、再び失踪してしまいます。
パリ編では、英才教育を受けて実力も折り紙つき、家庭環境にも恵まれた千秋の挫折や苦悩が描かれていましたが、第3期ではのだめが音楽家としてどう生きるのか、音楽を楽しむこととは……と原点さえ見失うほどに苦悩します。
音楽家としての覚悟がまだ育っていないことを知り尽くしていたオクレール先生は、シュトレーゼマンを激しく非難します。二人の巨匠は、のだめが帰ってくることを信じて待つことに……やがてパリに戻ったのだめは子供相手にピアノを弾きます。
その様子を見た千秋は、これがのだめの喜びならばと享受しようとしますが、元々彼女の天賦の才に惚れ込んだのは彼の方ですから、やはりその演奏の中に輝くものを見て、その才を埋もれさせてはならないと、二台ピアノの部屋に無理やり連れて行きます。
そしてかつて二人が出会った初めて演奏した二台ピアノのためのソナタを演奏し、いつしかあの頃よりも音楽家として成長している互いの音楽性に気づきます。
のだめは再び一からオクレール先生の元で音楽家の覚悟を持って勉強することを決め、千秋もまた恋人としてのだめとの絆を深めるべく寄り添うのでした。
のだめカンタービレ:完結?ラスト(映画: 最終楽章 前編)のネタバレを含むストーリーをご紹介
パリに渡り、マルレ・オケの指揮を請け負うことになった千秋。
そして、パリの音楽院で順調にレッスンに励むのだめ。どんどん活躍の場を広げていく千秋を眩しく見つめながらも、その隣に凄腕のピアニストルイの存在がちらついてのだめの心をざわつかせます。
しかしマルレ・オケは経営状況が悪く、団員達がどんどん辞めて行き、演奏会の質も落ちて行きます。ぶつかることの多かった千秋とコンサートマスターのシモンは、オーディションで実力だけを基準に新しい団員を選びます。
その中にはかつてのオーボエの名手・黒木の姿も。黒木を通じて、団員達の厳しい暮らしぶりに気づく千秋。
それでもぶれずに練習を続けます。公演の日、オクレール先生と共にその素晴らしさ、名門の誇り、底力、何より千秋の溢れる才能と実力を目の当たりにしたのだめは、彼とコンツェルトで共演するのが夢だと先生に語りながらも、自分との開きに愕然とします。
焦るようにコンクールを受けたいと言い出すのだめに、先生は千秋と離れることを提案。
オクレール先生にとってのだめは、まだ覚悟のないベーベでしかなかったのです。千秋もまた、今のままではダメなことを分かっており、離れることをのだめに告げます。いくつもの拒絶に、のだめはとうとう失神してしまいます。
のだめカンタービレ:完結?ラスト(映画: 最終楽章 後編)のネタバレを含むストーリーをご紹介
千秋はアパートの部屋をのだめに譲り、出て行きますが、そこへ音大時代の仲間達が清良のコンクール出場の応援にやってきます。ルイとのコンツェルト共演が決まった千秋は、のだめにそれを告げる為に再び部屋を訪れ、仲間と再会を果たします。
結局料理を作ってもてなす千秋。しかし宴会の話題は、先行きに不安を抱える若き音楽家達の深刻なものでした。
コンクールでは・清良は大健闘の3位。ピアノ部門も聞いたのだめは、あるコンツェルトを気に入り、千秋と弾きたいと夢を語るのですが、それは実は千秋がルイと演奏する予定の曲で、千秋は言い出せなかったのでした。
ショックを受けるのだめ。しかもオクレール先生には、音楽家としての覚悟がなっていないのにコンクールだのコンツェルトだの、言語道断だと叱られます。
のだめの苦衷を知り、再び手を差し伸べる千秋ですが、のだめからのプロポーズは何やら逃げのように感じて断ってしまいます。落ち込むのだめをシュトレーゼマンが公演に誘い、大成功を収めたことで益々苦悩を深めることに。
覚悟のないままに大成功を収めて混乱するのだめは、千秋も拒絶し、失踪します。
その時初めて、千秋が失いたくなかったのはのだめとの将来だったのだと気づきます。やがて子供達とピアノで戯れているのだめを見つけた千秋は、二台ピアノの部屋に強引に連れて行き、二人で初めて弾いた二台ピアノのためのソナタを演奏します。
その成長した二人のアンサンブルをバックに、シュトレーゼマンは二人が自分をやがて越えていくことを期待します。そして、二人は夕日の中、練習室で抱き合うのでした。
U-NEXT:のだめカンタービレ 最終楽章 後編 紹介ページ
のだめカンタービレ :最終回、ネタバレ①二ノ宮知子さんが描いた、その後をご紹介
コロナ期で活動休止を余儀なくされた音楽家達の例に漏れず、のだめファミリーたる面々もリモート飲み会を始める様子を、作者の二ノ宮知子さんがX上で発表しました。名付けて『のだめリモート編! 』
苦しい業界事情が語られるかと思いきや、主役はなんと、常に千秋の二番手に甘んじていた2位の指揮者・大河内守氏です。
黒木と個人的に仲の良さそうな会話から、公演の宣伝など、卒なく? 暴走していきます。とはいえ、ぼんやり漫画のコマを眺めていたらいけません。
黒木はターニャを妻と呼んでいるではありませんか! そして寝落ちして突っ伏した清良が寝違えることを心配した峰が、走って10分でベッドに寝かせに行く!! と慌てているところも、二人の関係が順調なことを表しています。
ますみちゃんは相変わらず千秋さま一辺倒ですが、千秋は一声もまともに聞かせずに抜けてしまいます。
結局のだめ以外、皆んなに先に切られて一人残る大河内でした。ああ、のだめ達もリモートしてるのね、世界で活躍する千秋達もホームステイなのね、と同じ境遇に涙した音楽家ファンもいたことでしょう。
のだめカンタービレ :最終回、ネタバレ②のだめカンタービレの最後の曲は何ですか?ご紹介
アニメや映画で、数多の曲が流れている『のだめカンタービレ』。その幾つか、二人の来し方に密接に絡んでくる曲があります。映画版においてラストシーンで流れているガーシュイン作曲のラプソディ・インブルー。
R☆Sオケの公演で千秋が指揮者として手応えを感じたベートーベンの交響曲第7番。
他にも色々ありますが、原作でも、ラストに千秋とのだめが演奏する曲は、モーツァルトの二台ピアノのためのソナタニ長調の一楽章です。
二台ピアノを勉強するなら、まずはここから、と言うほどに有名かつ、テクニックの誤魔化しが効かない曲でもあります。
出会ったばかりの頃の二人がこれを弾きますが、まだ譜面もろくに読まない、相手の音も御構い無しののだめに、閉口しながらも只者ではないことを千秋は感じ取るのです。
しかし、多くを学び、音楽の楽しさも苦しさも味わった先に再び演奏した時、互いの音の中にそれぞれの成長と可能性を見出します。
真珠の玉が転がるようなアンサンブルを奏でながら、互いが唯一無二であることを音楽家としての本能が感じ取り、互いへの愛情を確かめる印象的な演奏シーンです。
のだめカンタービレ :最終回、ネタバレ③のだめカンタービレの千秋真一の師匠は誰ですか?をご紹介
父の友人である世界的なイタリア人指揮者・ヴィエラ先生のことは、千秋は子供の頃から師匠として尊敬しています。
彼の元で指揮を学ぶために世界を目指すも、飛行機に乗れずジレンマを抱える日々を過ごすことに。そんな中、ヴィエラとは犬猿の仲である世界的ドイツ人指揮者シュトレーゼマンが桃ケ丘音大にやってきます。
鋭い音楽性を持ち、燻っている人間の資質を見抜き育てるなど、音楽家としては超一流ながら、私生活では女性付きのエロさ満載のおじさん。
千秋と同じく、元はピアノ科ながら、友人の助言から指揮者に転向しているなど、千秋とのだめの二人と重なる過去を持つシュトレーゼマン。
とはいえ我儘な性格で、千秋を弟子としてからもさんざんに彼を振り回しますが、その一方で、彼の成長を促す起爆剤の使い方を熟知しています。
同様に、天賦の才に恵まれながら中々開花しないのだめを優しく導き、見守ります。とはいえ、のだめを思うあまり暴走して、時にのだめの師エクレールと衝突もしますが……千秋とのだめ、二人の天才的な才能を愛し、苦悩してもがく姿を見守り、音楽家として豪胆かつ柔軟に、そして愛を持って導いていくのです。
その根底には、年老いて音楽家としての最盛期を過ぎた自分が次代を託すのは彼らしかいないとの思いがあるのです。
のだめカンタービレ:完結?最終回(漫画・アニメ・映画)・結末のファンの感想・考察をご紹介
特筆すべきは、舞台となった音大に通う現役の音大生からも絶大な支持を受けたことでしょう。
華やかさだけが前面に描かれがちなクラシック界の、そこにもがく音楽家の卵達のリアルを見事に書き出しています。
そうそう! と手を叩いて同調し、そこを言って欲しかった! と叫んだ関係者ファンも多かったと思います。
それだけではなく、千秋とのだめの、焦れったいほどの恋愛模様。
それも、簡単にくっつかないのが音楽家の業とばかりに、ファンをがっちり掴んでラストまで引っ張ります。
それでも、ラストには指輪を渡したり、ファンがヤキモキした恋愛成就においても、溜飲が下がるように描かれています。
しかも最初の出会いで二人が弾いたソナタをラストにも弾くなんて、そこに多くの積み重ねや時間の経過があることをファンは思い返し、胸が熱くなるのです。
ラストのモーツァルトの二台ピアノのためのソナタ、二人のまだまだ成長するであろう伸び代と、此処に辿り着くまでの苦悩を思って涙したファンは少なくなかったはずです。